ジョンソンエンドジョンソンの配当利回りは3%弱です。
XOM(エクソンモービル)やMO(アルトリアグループ)といった他の高配当株ほど高い利回りではありません。
しかし、60年も連続増配を続けており、株価もコロナショック等で急落することなく成長を続けている超優良株です。
S&P500指数と比べても過去のコロナショック等での株価急落が限定的だったため、ジョンソンエンドジョンソンは今までの実績から考えると株価の急落リスクは高くないと言えるでしょう。
この記事では、投資家税理士 坂根が解説します。
ポイント
関連記事:【年利3%】安定利息収入Fundsの評判は?税理士が解説
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配当金利回り約3%、高配当のジョンソンエンドジョンソン(JNJ)
ジョンソンエンドジョンソンの配当利回りは3%弱です。
そのため、一見すると配当利回りが高く見えません。
ただし、これは株価が安定的に伸びているため、その分配当利回りが高く見えないだけです。
ジョンソンエンドジョンソンは、なんと60年も増配を続けており、ここ20年だけ見ても配当金額は6倍以上に増額している高配当株です。
ポイント
- 配当金は年4回、配当月は3月、6月、9月、12月
- 1株当たりの配当金は約150円(年600円)
- 配当金は60年連続増配
- 配当性向は約60%、増配余力はのこしている
配当金は年4回、配当月は3月、6月、9月、12月
ジョンソンエンドジョンソンの配当金は年4回もらえます。配当月は3月、6月、9月、12月です。
2022年6月の配当金は1.13ドルであり、配当金1回当たりの配当利回りは約0.7%でした。
株価は変動するため利回りは変わりますが、0.6%から0.8%×4回でおおよそ年間3%前後の配当利回りとなっています。
他の有名なアメリカ高配当株であるXOM(エクソンモービル)やMO(アルトリアグループ)と比べるとそれほど高い配当利回りではありません。
ですが、ジョンソンエンドジョンソンの配当金は毎年着実に増加している点で非常に魅力的です。
関連記事:MO(アルトリアグループ)の配当金利回りは8%、株価の将来性は?
ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)の配当金推移
ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)の過去約50年の配当金推移は次の通りです。
配当金支払日 | 配当金(USD) | 配当金(円) |
1971年03月10日 | 0.13 USD | 18円 |
1971年06月10日 | 0.1 USD | 13円 |
1971年09月10日 | 0.1 USD | 13円 |
1971年12月10日 | 0.1 USD | 13円 |
1972年03月13日 | 0.1472 USD | 20円 |
1972年06月12日 | 0.1 USD | 13円 |
1972年09月11日 | 0.1 USD | 13円 |
1972年12月11日 | 0.1 USD | 13円 |
1973年03月12日 | 0.15 USD | 20円 |
1973年06月12日 | 0.125 USD | 17円 |
1973年09月12日 | 0.125 USD | 17円 |
1973年12月12日 | 0.125 USD | 17円 |
1974年03月11日 | 0.175 USD | 24円 |
1974年06月11日 | 0.15 USD | 20円 |
1974年09月12日 | 0.2 USD | 27円 |
1974年12月11日 | 0.2 USD | 27円 |
1975年03月10日 | 0.25 USD | 34円 |
1975年06月10日 | 0.2 USD | 27円 |
1975年09月10日 | 0.2 USD | 27円 |
1975年12月10日 | 0.2 USD | 27円 |
1976年03月09日 | 0.3 USD | 41円 |
1976年06月09日 | 0.25 USD | 34円 |
1976年09月09日 | 0.25 USD | 34円 |
1976年12月09日 | 0.25 USD | 34円 |
1977年03月09日 | 0.35 USD | 48円 |
1977年06月09日 | 0.35 USD | 48円 |
1977年09月09日 | 0.35 USD | 48円 |
1977年12月09日 | 0.35 USD | 48円 |
1978年03月08日 | 0.425 USD | 59円 |
1978年06月08日 | 0.425 USD | 59円 |
1978年09月08日 | 0.425 USD | 59円 |
1978年12月08日 | 0.425 USD | 59円 |
1979年03月12日 | 0.5 USD | 69円 |
1979年06月12日 | 0.5 USD | 69円 |
1979年09月12日 | 0.5 USD | 69円 |
1979年12月12日 | 0.5 USD | 69円 |
1980年03月11日 | 0.5 USD | 69円 |
1980年06月11日 | 0.575 USD | 79円 |
1980年09月11日 | 0.575 USD | 79円 |
1980年12月11日 | 0.575 USD | 79円 |
1981年03月11日 | 0.575 USD | 79円 |
1981年06月11日 | 0.22 USD | 30円 |
1981年09月10日 | 0.22 USD | 30円 |
1981年12月10日 | 0.22 USD | 30円 |
1982年03月11日 | 0.22 USD | 30円 |
1982年06月10日 | 0.25 USD | 34円 |
1982年09月09日 | 0.25 USD | 34円 |
1982年12月09日 | 0.25 USD | 34円 |
1983年03月10日 | 0.25 USD | 34円 |
1983年06月09日 | 0.275 USD | 38円 |
1983年09月08日 | 0.275 USD | 38円 |
1983年12月08日 | 0.275 USD | 38円 |
1984年03月08日 | 0.275 USD | 38円 |
1984年06月14日 | 0.3 USD | 41円 |
1984年09月13日 | 0.3 USD | 41円 |
1984年12月13日 | 0.3 USD | 41円 |
1985年03月14日 | 0.3 USD | 41円 |
1985年06月13日 | 0.325 USD | 45円 |
1985年09月12日 | 0.325 USD | 45円 |
1985年12月12日 | 0.325 USD | 45円 |
1986年03月13日 | 0.325 USD | 45円 |
1986年06月12日 | 0.35 USD | 48円 |
1986年09月11日 | 0.35 USD | 48円 |
1986年12月11日 | 0.35 USD | 48円 |
1987年03月12日 | 0.35 USD | 48円 |
1987年06月11日 | 0.42 USD | 58円 |
1987年09月10日 | 0.42 USD | 58円 |
1987年12月10日 | 0.42 USD | 58円 |
1988年03月08日 | 0.42 USD | 58円 |
1988年06月07日 | 0.5 USD | 69円 |
1988年09月06日 | 0.5 USD | 69円 |
1988年12月06日 | 0.5 USD | 69円 |
1989年03月07日 | 0.5 USD | 69円 |
1989年06月06日 | 0.29 USD | 40円 |
1989年09月05日 | 0.29 USD | 40円 |
1989年12月05日 | 0.29 USD | 40円 |
1990年03月06日 | 0.29 USD | 40円 |
1990年06月05日 | 0.34 USD | 47円 |
1990年09月04日 | 0.34 USD | 47円 |
1990年12月04日 | 0.34 USD | 47円 |
1991年03月12日 | 0.34 USD | 47円 |
1991年06月11日 | 0.4 USD | 55円 |
1991年09月10日 | 0.4 USD | 55円 |
1991年12月10日 | 0.4 USD | 55円 |
1992年03月10日 | 0.4 USD | 55円 |
1992年06月09日 | 0.46 USD | 63円 |
1992年09月08日 | 0.23 USD | 31円 |
1992年12月08日 | 0.23 USD | 31円 |
1993年03月09日 | 0.23 USD | 31円 |
1993年06月08日 | 0.26 USD | 36円 |
1993年09月07日 | 0.26 USD | 36円 |
1993年12月07日 | 0.26 USD | 36円 |
1994年03月08日 | 0.26 USD | 36円 |
1994年06月07日 | 0.29 USD | 40円 |
1994年09月06日 | 0.29 USD | 40円 |
1994年12月06日 | 0.29 USD | 40円 |
1995年03月07日 | 0.29 USD | 40円 |
1995年06月06日 | 0.33 USD | 45円 |
1995年09月05日 | 0.33 USD | 45円 |
1995年12月05日 | 0.33 USD | 45円 |
1996年03月12日 | 0.33 USD | 45円 |
1996年06月11日 | 0.38 USD | 52円 |
1996年09月10日 | 0.19 USD | 26円 |
1996年12月10日 | 0.19 USD | 26円 |
1997年03月11日 | 0.19 USD | 26円 |
1997年06月10日 | 0.22 USD | 30円 |
1997年09月09日 | 0.22 USD | 30円 |
1997年12月09日 | 0.22 USD | 30円 |
1998年03月10日 | 0.22 USD | 30円 |
1998年06月09日 | 0.25 USD | 34円 |
1998年09月08日 | 0.25 USD | 34円 |
1998年12月08日 | 0.25 USD | 34円 |
1999年03月09日 | 0.25 USD | 34円 |
1999年06月08日 | 0.28 USD | 38円 |
1999年09月07日 | 0.28 USD | 38円 |
1999年12月07日 | 0.28 USD | 38円 |
2000年03月07日 | 0.28 USD | 38円 |
2000年06月13日 | 0.32 USD | 44円 |
2000年09月12日 | 0.32 USD | 44円 |
2000年12月12日 | 0.32 USD | 44円 |
2001年03月13日 | 0.32 USD | 44円 |
2001年06月12日 | 0.36 USD | 50円 |
2001年09月11日 | 0.18 USD | 25円 |
2001年12月11日 | 0.18 USD | 25円 |
2002年03月12日 | 0.18 USD | 25円 |
2002年06月11日 | 0.205 USD | 28円 |
2002年09月10日 | 0.205 USD | 28円 |
2002年12月10日 | 0.205 USD | 28円 |
2003年03月11日 | 0.205 USD | 28円 |
2003年06月10日 | 0.24 USD | 33円 |
2003年09月09日 | 0.24 USD | 33円 |
2003年12月09日 | 0.24 USD | 33円 |
2004年03月09日 | 0.24 USD | 33円 |
2004年06月08日 | 0.285 USD | 39円 |
2004年09月07日 | 0.285 USD | 39円 |
2004年12月07日 | 0.285 USD | 39円 |
2005年03月08日 | 0.285 USD | 39円 |
2005年06月07日 | 0.33 USD | 45円 |
2005年09月13日 | 0.33 USD | 45円 |
2005年12月13日 | 0.33 USD | 45円 |
2006年03月14日 | 0.33 USD | 45円 |
2006年06月13日 | 0.375 USD | 52円 |
2006年09月12日 | 0.375 USD | 52円 |
2006年12月12日 | 0.375 USD | 52円 |
2007年03月13日 | 0.375 USD | 52円 |
2007年06月12日 | 0.415 USD | 57円 |
2007年09月11日 | 0.415 USD | 57円 |
2007年12月11日 | 0.415 USD | 57円 |
2008年03月11日 | 0.415 USD | 57円 |
2008年06月10日 | 0.46 USD | 63円 |
2008年09月09日 | 0.46 USD | 63円 |
2008年12月09日 | 0.46 USD | 63円 |
2009年03月10日 | 0.46 USD | 63円 |
2009年06月09日 | 0.49 USD | 68円 |
2009年09月08日 | 0.49 USD | 68円 |
2009年12月08日 | 0.49 USD | 68円 |
2010年03月09日 | 0.49 USD | 68円 |
2010年06月15日 | 0.54 USD | 75円 |
2010年09月14日 | 0.54 USD | 75円 |
2010年12月14日 | 0.54 USD | 75円 |
2011年03月15日 | 0.54 USD | 75円 |
2011年06月14日 | 0.57 USD | 79円 |
2011年09月13日 | 0.57 USD | 79円 |
2011年12月13日 | 0.57 USD | 79円 |
2012年03月13日 | 0.57 USD | 79円 |
2012年06月12日 | 0.61 USD | 84円 |
2012年09月11日 | 0.61 USD | 84円 |
2012年12月11日 | 0.61 USD | 84円 |
2013年03月12日 | 0.61 USD | 84円 |
2013年06月11日 | 0.66 USD | 91円 |
2013年09月10日 | 0.66 USD | 91円 |
2013年12月10日 | 0.66 USD | 91円 |
2014年03月11日 | 0.66 USD | 91円 |
2014年06月10日 | 0.7 USD | 97円 |
2014年09月09日 | 0.7 USD | 97円 |
2014年12月09日 | 0.7 USD | 97円 |
2015年03月10日 | 0.7 USD | 97円 |
2015年06月09日 | 0.75 USD | 104円 |
2015年09月08日 | 0.75 USD | 104円 |
2015年12月08日 | 0.75 USD | 104円 |
2016年03月08日 | 0.75 USD | 104円 |
2016年06月07日 | 0.8 USD | 111円 |
2016年09月06日 | 0.8 USD | 111円 |
2016年12月06日 | 0.8 USD | 111円 |
2017年03月14日 | 0.8 USD | 111円 |
2017年06月13日 | 0.84 USD | 116円 |
2017年09月12日 | 0.84 USD | 116円 |
2017年12月12日 | 0.84 USD | 116円 |
2018年03月13日 | 0.84 USD | 116円 |
2018年06月12日 | 0.9 USD | 125円 |
2018年09月11日 | 0.9 USD | 125円 |
2018年12月11日 | 0.9 USD | 125円 |
2019年03月12日 | 0.9 USD | 125円 |
2019年06月11日 | 0.95 USD | 132円 |
2019年09月10日 | 0.95 USD | 132円 |
2019年12月10日 | 0.95 USD | 132円 |
2020年03月10日 | 0.95 USD | 132円 |
2020年06月09日 | 1.01 USD | 140円 |
2020年09月08日 | 1.01 USD | 140円 |
2020年12月08日 | 1.01 USD | 140円 |
2021年03月09日 | 1.01 USD | 140円 |
2021年06月08日 | 1.06 USD | 147円 |
2021年09月07日 | 1.06 USD | 147円 |
2021年12月07日 | 1.06 USD | 147円 |
2022年03月08日 | 1.06 USD | 147円 |
2022年06月07日 | 1.13 USD | 157円 |
2022年09月06日 | 1.13 USD | 157円 |
※1ドル139円換算
1株当たりの配当金は増配を続けており、1971年に0.13ドルだった配当金は2022年には1.13ドルにまで増加しています。約8.6倍です。
このように、増配を続けている銘柄は、長い期間をかけて配当金額が数倍になることがあります。
ジョンソンエンドジョンソンの1971年の株価は、1株1ドルから2ドル程度で推移していましたので、その当時にジョンソンエンドジョンソンの株を買っていれば現在の配当金額は買値に対して利回り100%。
つまり、毎年投資金額と同額の配当金をもらうことができる超お宝銘柄になっていました。
このように、年々買値に対する配当利回りが上昇するのは連続増配株の魅力の一つです。
1株当たりの配当金は約150円(年600円)
ジョンソンエンドジョンソンの配当金は2022年も増配を行い、1株当たりの配当金は1.13ドル(約150円)となっています。
150円の配当金が年4回あるため、年間では約600円の配当金を受け取ることができます。
ジョンソンエンドジョンソンの株価は2022年8月現在1株167ドル前後ですので、1株約23,000円で購入可能です。
仮に200株(460万円分)保有すれば年間12万円の配当金となり、月平均1万円の副収入を手に入れることができます。
配当金は60年連続増配
ジョンソンエンドジョンソンは、60年もの間連続で増配を続けている銘柄です。
世界最大の株式市場であるアメリカ株の中でも、60年以上連続増配している銘柄は、プロクターアンドギャンブル(P&G)やコカコーラ(KO)など数えるほどしかありません。
60年連続増配銘柄ということだけでも、高配当株として人気を集めるのに十分な理由となっています。
関連記事:【PG】P&Gの配当金はいくら?株価好調、配当利回り2%
配当性向は約60%、増配余力はのこしている
ジョンソンエンドジョンソンの配当性向は約60%です。利益のうち60%を配当金に回し、残りの40%を事業投資等に充てています。
配当性向60%という数値は、高配当銘柄としては高すぎる数値ではなく、まだ増配余地もあります。
利益に対して無理な配当を出していないからこそ、60年もの長い間増配を続けられています。
ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)はどんな会社?
ジョンソンエンドジョンソンは、製薬や医療機器、ヘルスケア製品などを扱う世界最大級のヘルスケアカンパニーです。
医療機関向けの医療機器や薬から、家庭向けのヘルスケア商品まで幅広く扱っています。
「バンドエイド」や「リステリン」といった商品名は見聞きすることも多いですが、これらの商品はジョンソンエンドジョンソンのものです。
日本人にとってもなじみ深い商品が多数あることからもわかるとおり、ジョンソンエンドジョンソンは世界中で活躍する企業であり、世界60カ国、250以上のグループ会社があるグローバル企業です。
社名 | Johnson & Johnson(ジョンソン・エンド・ジョンソン) |
本社 | アメリカ(ニュージャージー州) |
ティッカー | JNJ |
設立日 | 1887年 |
決算期 | 12月31日 |
従業員数 | 約14万人 |
セクター | ヘルスケア |
時価総額 | 4,546億ドル |
直近配当利回り | 2.61% |
株価 | 172.92ドル |
市場名 | NYSE(ニューヨーク証券取引所) |
購入できる証券会社 | SBI証券など |
※2022年8月2日時点
ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)の3つの特徴
ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)の特徴を3つ挙げると次の通りです。
ポイント
- 高い配当利回りを維持している
- コロナショックでの下げが小さく、株価が伸び続けている
- NYダウ指数の構成銘柄となっている世界的企業である
高い配当利回りを維持している
ジョンソンエンドジョンソンは、年度によって異なるものの、基本的には高い配当利回りを維持し続けています。
60年連続増配するということは並大抵のものではなく、業績成長とともに配当金を増やし続けてきたからこ成せることです。
もし仮に、業績成長無しに配当金を増やしたところで、高配当となるのは一時的です。
堅実かつ着実に利益を成長させ、それとともに配当金を増やし続けてきた結果、高い配当利回りを維持できています。
コロナショックでの下げが小さく、株価が伸び続けている
ジョンソンエンドジョンソンは高配当銘柄として人気の銘柄ですが、株価のパフォーマンスも良い銘柄です。
実際、コロナショック時には株価の下げは小さく、その後も株価は上昇しています。
長期的な株価推移を見ても、右肩上がりで上昇を続けており、高配当というインカムゲインを得ながら、株価上昇によるキャピタルゲイン(売却益)も得ることができる稀有な銘柄です。
NYダウ指数の構成銘柄となっている世界的企業である
ジョンソンエンドジョンソンは、世界中で使われている株価指数であるNYダウ工業株30種平均指数に採用されています。
NYダウ工業株30種平均指数は、たった30銘柄で構成されています。
世界に名の知れた企業であってもNYダウ指数に採用される銘柄は一握りであり、ジョンソンエンドジョンソンはその30銘柄の一つとして選ばれている世界的な企業です。
なお、NYダウ指数に採用されているということは、NYダウ指数に連動するインデックスファンドに買われることを意味するため、株価にとってもプラスに影響します。
ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)の事業内容
ジョンソンエンドジョンソンは世界中で事業を行う総合ヘルスケアカンパニーです。
医療機関向けから一般消費者向けまで幅広い製品を扱っています。
ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)の主力事業は次の3つです。
ポイント
- 消費者向け製品事業(一般顧客向け事業)
- 医療機器事業
- 医療用医薬品事業
消費者向け製品事業(一般顧客向け事業)
ジョンソンエンドジョンソンは「バンドエイド」の生みの親です。
ジョンソンエンドジョンソンは、消費者向け製品事業として、一般の顧客に向けて「健康で快適な生活」をサポートする幅広いヘルスケア製品を提供しています。
「バンドエイド」のような衛生用品のほかに、オーラルケア商品やスキンケア商品、ドラッグストアで購入できるような市販の医薬品などを扱っています。
たとえば、世界初の使い捨てコンタクトレンズである「アキュビュー」もジョンソンエンドジョンソンの商品であり、広く認知されています。
医療機器事業
ジョンソンエンドジョンソンは医療機器事業として、医療機関向けに医療用製品を提供しています。
たとえば、手術で使われる器具や不整脈を診断して治療を支援するシステムなど、医療従事者が必要とする様々な製品を扱っています。
医療従事者のニーズに応える先進的な製品を提供しており、最先端のテクノロジーが使われている製品を生み出しています。
医療用医薬品事業
ジョンソンエンドジョンソンの売上高全体の半分以上を占める中核事業として、医療用医薬品事業があります。
具体的には、がんや免疫疾患、精神・神経疾患、感染症・ワクチンなど、主に6つの領域で医薬品を提供しています。
グループ会社であるヤンセンファーマは医薬品に特化した会社であり、世界約150カ国に拠点を持ち、約4万人の社員を抱えています。
ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)の株価推移
画像:ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)の上場来株価推移
ジョンソンエンドジョンソンの株価推移を見ると長期間に渡り、右肩上がりに上昇していることがわかります。
年代別に見ていくと、2000年前後までは順調に上昇し、その後2012年くらいまでは横ばいの状況となりっています。
しかし、2013年頃から再度大きな上昇トレンドとなり、コロナショックでの下落もほとんど見せず、力強く株価が成長しています。
ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)の株価推移4つの特徴
ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)の株価推移から、次の4つの特徴が挙げられます。
ポイント
- 大きな暴落なく、株価が伸び続けている
- S&P500指数には株価の伸びが劣る
- VYMとパフォーマンスがそこまで変わらない
- ヘルスケアセクターの中では株価の伸びが弱い
大きな暴落なく、株価が伸び続けている
ジョンソンエンドジョンソンは、2008年のリーマンショックや2020年のコロナショック時も株価の下落の影響が小さく、一時的には下落したものの、その後上昇しています。
長期的に株価が伸び続けているという点が投資家から評価されています。
S&P500指数には株価の伸びが劣る
画像:オレンジ=ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)、青=VOOの5年間株価推移
ジョンソンエンドジョンソンと、S&P500指数連動ETF「VOO」の株価チャートを比較します。
コロナショックではS&P500指数連動ETF「VOO」が急落していますが、ジョンソンエンドジョンソンは下げ幅が半分程度と非常に小さいことがわかります。
最終的な株価のパフォーマンスではVOOの方が上回っていますが、ジョンソンエンドジョンソンは暴落時に強く、値動きがゆるやかな銘柄と言えます。
関連記事:【初心者向け】S&P500の買い方を投資家税理士が解説
VYMとパフォーマンスがそこまで変わらない
画像:オレンジ=ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)、青=VYMの5年間株価推移
ジョンソンエンドジョンソンと高配当ETF「VYM」を比較すると、同じような値動きをしていることがわかります。
2020年のコロナショック時の動きに注目すると、やはりジョンソンエンドジョンソンの株価はVYMと比べても下落幅が小さく、更にその後の回復も早いことが確認できます。
配当利回りは同じくらいですが、暴落による大幅下落リスクはジョンソンエンドジョンソンの方が低いと言えそうです。
関連記事:VYMの配当金はいつ、いくらもらえる?高配当ETFによる資産運用
ヘルスケアセクターの中では株価の伸びが弱い
画像:オレンジ=ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)、青=アッヴィ(ABBV)、赤=ユナイテッドヘルス・グループ(UNH)の5年間株価推移
ジョンソンエンドジョンソンと同じ「ヘルスケアセクター」の銘柄であるアッヴィ(ABBV)とユナイテッドヘルス・グループ(UNH)の株価を比較します。
ジョンソンエンドジョンソンは、やはりコロナショック時の暴落には極めて強かったです。
しかし、他2銘柄に比べて株価の伸びでは大きく劣っています。
そのため、ヘルスケアセクターの中ではジョンソンエンドジョンソンの株価の伸びは弱いと言えるでしょう。
ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)の株価の将来性3つのポイント
ジョンソンエンドジョンソンの株価を予測するうえで、重要なポイントを3つ挙げてみます。
ポイント
- 株価が急落するリスクは高くないと考えられる
- 業績の成長がストップしないか
- 増配が今後も続くか
株価が急落するリスクは高くないと考えられる
ジョンソンエンドジョンソンは、ヘルスケア製品を幅広く提供している企業です。
そして、ヘルスケアや医療機器や医薬品などの売上は景気に左右されません。
なぜなら、景気が悪いからといって、薬が使われなくなるということはないからです。
そのため、ジョンソンエンドジョンソンの業績は安定している「ディフェンシブ銘柄」と株式市場から評価されており、株価が急落するリスクは他の銘柄に比べて高くないと考えられます。
業績の成長がストップしないか
ジョンソンエンドジョンソンは、毎年数十%も株価が伸びていく企業(グロース株)ではありません。
しかし、それでも年平均で5%程度は成長しています。
業績成長がこれを上回れば株価にとってはプラスになりますが、反対に、成長がストップしたり減収減益となれば株価にとってはマイナスです。
ジョンソンエンドジョンソンの近年のセグメント業績を見ると、売上全体の半分以上を占める中核事業の医療用医薬品事業の成長性が他の2つの事業に比べて高く、この事業の成長がジョンソンエンドジョンソン全体の成長を支えています。
ただし、グローバル企業のジョンソンエンドジョンソンはアメリカ以外の売上も大きく、世界全体のシェアをさらに維持拡大していけるかが注目されます。
増配が今後も続くか
ジョンソンエンドジョンソンは60年連続増配という記録を持つ高配当銘柄です。
世界最大のアメリカ市場でも、これほど長く増配を続けている銘柄は多くはありません。
50年以上増配を続けている銘柄は「配当王」とも呼ばれますが、これらの銘柄は投資家からの人気が高く、今後も増配を続けていくことを大きく期待されています。
ジョンソンエンドジョンソンの配当性向は約60%程度とまだ余力があり、利益も年々成長しています。
そのため、少なくとも今後しばらくは増配を続けられると考えられますが、もし今後、増配がストップする事態になれば株価が暴落する恐れがあります。
ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)保有者の声
ジョンソンエンドジョンソンに投資している方の口コミを調べてみました。
米国株🇺🇸だけで税金差し引いて現在の為替で約10万円くらい配当金が貰えるようになりました💵毎月何かしら口座にお金が振り込まれるのは嬉しい😆JNJとPGに依存するスタイル🥹 pic.twitter.com/CvZl6ji9Kn
— 🌿すかお@だもんで投資家🌿 (@sukao_Asset) August 15, 2022
スピンオフに対応するため、そろそろJNJ株を少しずつ売却して、他の株を買い増すかのぅ
— あんのうん (@maccreni) August 16, 2022
モトリーフールの2022.8.20の記事です。
長期的に購入すべき3つのトップ配当王(3 Top Dividend Kings to Buy for the Long Haul)として、PG、JNJ、MMMが紹介されています。時中暁は、全て保有しています。これらは、更なる成長はあまり期待できないかもしれませんが、配当目的で保有できます。— 【億り人】時中暁 (@D55Ol97RQM4muon) August 21, 2022
ジョンソンエンドジョンソンは、やはり配当金目的で保有している投資家が多いようです。
また、配当王や配当貴族銘柄としてジョンソンエンドジョンソンを紹介している口コミも多く見受けられました。
なお、2023年中にジョンソンエンドジョンソンは消費者向け製品事業を分社化し、スピンオフする(会社を切り分ける)予定です。
つまり、「バンドエイド」などの製品事業を新会社で販売することになるため、業績への影響が予測できなくなる前に売却してしまいたいという声も見られました。
ジョンソンエンドジョンソン(JNJ)は高配当株として人気
ジョンソンエンドジョンソンは60年連続で増配を続ける優良株です。
ジョンソンエンドジョンソンに投資するなら、ネット証券SBI証券だと簡単です。
取引手数料はもちろん、為替手数料も住信SBIネット銀行を通すことで他社を圧倒する水準になっています。
関連記事:【比較】証券会社のおすすめはどこ?口座開設の流れを解説
配当金が欲しいだけならFunds
ジョンソンエンドジョンソンは優良株ですが、株である以上毎日値動きします。
そのため、大きく儲けられる可能性もありますが、大きく損することもあります。
もし、年利1-3%で満足できるのであれば、投資元本が値動きしないFundsも選択肢としてアリでしょう。
上場企業等にお金を貸すことで利息がもらうことができ、円建てで預金として寝かせておくより高い利回りを得られます。
関連記事:【年利3%】安定利息収入Fundsの評判は?税理士が解説
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