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サラリーマンが会社設立して節税しようはただのセールストークです

2021年7月15日

悩んでいる人
俺も会社設立して節税しようかな。税金高いし

インフルエンサーが発信した情報か、不動産会社が発信した情報か、基本的にこのどちらかからだと思いますが、彼らは無責任なのでお気を付けください。

ポイント

  • 不動産会社が節税節税というのは「赤字物件(=儲からない)の投資用不動産を販売するためのセールストーク」
  • インフルエンサーは聞こえのいい情報を発信して信者を増やしたいだけ
  • 節税という名の脱税を推奨する人々
  • 年収数百万円で減る税金は無い
  • 会社設立すると、毎年最低7万円の法人住民税がかかる

法人は作るだけなら簡単です。

15万円から30万円ほど用意して司法書士に依頼すれば、どういう会社を作りたいか相談にのってもらったうえで会社を設立することができます。

たとえ、自宅であろうと、バーチャルオフィスで何の実態もない会社だとしてもです。

たったの2週間から3週間で、サラリーマンであろうと専業主婦であろうと作れてしまいます。

しかし、会社を作っただけで税金が減るのであればだれもが会社を設立します。

そんなダメな制度を国が許すはずありませんよね。

結論としては上記に記載した通り、サラリーマンが会社設立して節税しようというのはただの幻想ということに注意してください。

サラリーマンで会社設立して節税ってどういうこと?

サラリーマンで会社設立して節税というのは、会社にプライベートの支払いを突っ込むことを指す人が多いです。

会社にかかる法人税という税金は、会社の儲けに対してかかります。

賃貸用不動産を保有している会社であれば、不動産収入から、不動産にかかる経費、たとえば管理費や固定資産税などを差し引いた金額が儲けとなり、その儲けに対して20%~30%程度の法人税がかかります。

悪い不動産会社では、「プライベートの支払いを経費として計上しましょう」と言ってきます(本当に言ってきます)。

デートで使った飲食費、プライベートで使う数百万円の腕時計、領収書があれば何でもかんでも入れようとします。

それは、法人税などの税金は申告納税方式といって、自ら申告書を作成(通常は税理士に依頼)し、税額を算定し、支払う仕組みになっているからです。そのため、出したその場では税務署からのお咎めがありません。

しかし、問題なのは不動産を買って数年たったあとです。税務署による税務調査が行われ、事業に関係のないものを正当な理由なく入れていると、罰金を支払うことになります。

申告は自己責任ですし、その頃には不動産会社の担当者と連絡を取り合うこともないでしょうから、彼らは一発売り逃げ型でバンバン不動産を売るためにセールストークをかまします。

もちろん、ダメとわかっているのにやるのは、万引きと大差ありません。相手がコンビニや銀行か、国かの違いでしかありません。やってはいけませんよ。

赤字物件を販売するためのセールストーク

会社を設立させずに不動産を販売しようとする際、「不動産を買って節税しましょう」と言うのは赤字物件を販売するためのセールストークです。

会社を設立しない場合、不動産を買った人は、賃貸不動産収入と給与収入とあわせて所得税が課税されます。

所得税は儲けに対して課税されますから、給与に対して赤字の不動産があれば、その赤字は給与収入と相殺され、確かに給与単体に課税される所得税より減ることになります。

ただそれって、税金が減っても、不動産投資で赤字になってそれ以上に損しています。

以下の資料は、既に不動産を買ってしまった友人から相談を受けたものです。

右下に「節税対策のために」と書かれています。そして、左下を見るとわかる通り、家賃収入が95,600円に対して毎月の融資返済額が103,569円、つまり毎月8,000円近く赤字です(家賃保証の金額で説明)。もちろん、このほか管理費などがかかりますので月々の収支は確実に赤字です。

厳密には、所得税はこの通りの計算方法ではありませんが、単純な現金収支でいっても、35年も赤字を垂れ流すという中々な物件です。

しかも、10年20年たったら家賃も下がる可能性が高いので、赤字はさらに膨らむ可能性があります。

利益ないのに誰が買うんだ、と思うかもしれませんが、結構みんな買ってしまいます。彼も年収1,000万円クラスのサラリーマンですが、むしろ、このぐらいの人が不動産会社にカモにされやすいです。

ステータスが高いので高額な融資がおりますし、「俺は周りと違うんだ」というプライドから、ついつい買ってしまう方が多いです。

弊社は資産運用相談も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

 

給与が多いサラリーマンは不動産投資の際、法人を作るのはあり

給与が多いサラリーマンは所得税の税率が高いため、不動産投資を行う際、法人を設立して不動産収入を個人と紐づけないようにするという選択肢はアリです。

もちろん、儲かる不動産が大前提です。

年収2,000万円など稼いでいて、かつ、儲かる不動産を買うのであればサラリーマンが法人を設立するのはアリだと思います。

所得税、法人税どちらも儲けた利益にかかる税金

個人で利益を出しても法人で利益を出してもそれぞれ税金がかかります。

  • 個人が儲けた利益に対しては所得税
  • 法人(会社)が儲けた利益に対しては法人税

どちらも利益に対してかかる税金です。

しかし、それぞれ税率(利益に対して税金がかかる割合)が異なります。

所得税等は税率15%~55%

個人にかかる「所得税(+住民税)」は、約15%~55%です。

儲けた利益が多ければ多いほど、かかる税金が増えていくという特徴があります。

「半分もとられるの?」と思うかもしれませんが、普通のサラリーマンの場合は20%~30%ぐらいのケースが多いです。

 

法人税等の税率は儲けた利益額に関わらずほぼ一定(約20%~30%)

会社が儲けた利益にかかる「法人税」は、儲けた利益がいくらであっても税率がほぼ一定です。

資本金1億円以下の中小法人の場合、法人税・法人住民税などの税金を考慮して約20%~30%程度です。

まとめると次の通りです。

下限 上限
個人(所得税等) 約15% 約55%
法人(法人税等) 約20%強 約30%強

稼ぎが少ない場合は個人で不動産を保有した方が有利で、稼ぎが多い場合は会社で不動産を保有した方が有利です。

そのため、万が一めちゃくちゃ稼いでいるサラリーマンであれば、不動産投資を行う際、法人設立し、不動産を会社で保有した方が有利になるケースはあります。

 

会社設立すると年7万円の法人住民税がかかる

会社設立すると、毎年最低7万円の法人住民税がかかります。

黒字であっても赤字であってもかかります。これが気になるようであれば法人は設立しない方が良いでしょう。

会社設立は節税ではなく目的に応じて考える

不動産を購入する際、1法人1物件スキーム(賃貸マンションを1物件購入するごとに法人を1社設立し、2物件購入するなら法人を2社設立するというスキーム)が以前人気になりました。

こういった、不動産を多く買うために法人を設立する、というのならそれはそれでありです。

しかし、会社は作ったらその分大変です。安易に設立をすすめる方も多いですが、税理士や司法書士などの専門家に相談したうえですすめていきましょう。そうしないと、数十万円、数百万円レベルで損してしまいます。

 

弊社は税理士事務所が母体ですので、富裕層や高年収の方の法人設立サポート及び申告サポート業務も行っています。

弊社は資産運用相談も行っておりますので、お気軽にお問い合わせください。

税理士 / 坂根 崇真

【肩書】 税理士、㈳全国第三者承継推進協会 理事、その他 ㈱ 代表取締役 【著書】 相続実務のツボとコツがゼッタイにわかる本 (出版社:秀和システム) 【メディア実績】 Yahoo!ニュース、livedoor ニュース、Smart News、幻冬舎GOLD ONLINE ほか 【プライベート】 株や社債をはじめ、太陽光発電設備を2基など保有する個人投資家

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