高級ブランドとして人気の「HERMES(エルメス)」の株は、SBI証券や楽天証券では取り扱っていません。
野村證券やサクソバンク証券で口座開設して買うことができますが、手軽なのはネットで購入できるサクソバンク証券です。
この記事では、投資家税理士 坂根が解説します。
ポイント
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HERMES(エルメス)株の買い方は?
HERMES(エルメス)株はネット証券大手のSBI証券や楽天証券では買えません。
SBI証券や楽天証券も米国株などの外国の株式を購入することは可能ですが、HERMES(エルメス)株のような欧州株の取り扱いは行っておらず、2022年9月現在、ほとんどのネット証券ではHERMES(エルメス)株を買うことはできません。
HERMES(エルメス)株は欧州株を取扱いしている野村證券やサクソバンク証券なら買うことができます。
HERMES(エルメス)株を購入できない証券会社
HERMES(エルメス)株を購入できない証券会社の一例をまとめました。
次のように、多くの証券会社ではHERMES(エルメス)株を購入することはできません。
これらの証券会社は欧州株の取り扱いを行っていないため、HERMES(エルメス)株を購入することはできません。
HERMES(エルメス)株を購入できる証券会社
HERMES(エルメス)株は野村證券など店舗型の大手証券会社であれば購入することができます。また、ネットで購入できる証券会社としてはサクソバンク証券が挙げられます。
<HERMES(エルメス)株を購入できる証券会社の一例>
- 野村證券
- サクソバンク証券
- 大和証券
- みずほ証券 など
これらの証券会社であればHERMES(エルメス)株を購入することが可能です。
このうち、野村證券とサクソバンク証券を紹介します。
野村證券
野村證券はご存じの通り、全国に店舗がある大手の総合証券会社です。
幅広いサービスを実施しており、HERMES(エルメス)株のような欧州株の取り扱いも行っています。
ただし、野村證券であってもオンライン取引では欧州株の取り扱いは行っていません。
そのため、店舗での取引やコールセンターを通じた取引となり、手数料が割高になってしまいます。
野村證券は大手総合証券会社という安心感はありますが、手数料が高い点がデメリットです。
サクソバンク証券
HERMES(エルメス)株を低い手数料で買いたい場合、対面の証券会社と比べれば手数料が安いサクソバンク証券が挙げられます。
サクソバンク証券であれば、ネット取引でHERMES(エルメス)株のような欧州株を購入することが可能です。
HERMES(エルメス)株はユーロネクスト・パリ市場に上場しており、手数料は取引金額×0.5%で最低取引手数料は12ユーロ(約1,656円)となっています。
対面型の証券会社と比べると手数料が安価ですので、HERMES(エルメス)株を取引するならサクソバンク証券が良いでしょう。
ただ、最低取引手数料が12ユーロ(約1,656円)となっており、現在のレートで約35万円以下の取引の場合は手数料が0.5%よりも割高になってしまいますので注意が必要です。
このように、HERMES(エルメス)株のような欧州株はメジャーでないため現在の日本では買いにくく、手数料も割高です。そのため、投資初心者はまずはS&P500指数連動ETF「VOO」など米国ETFや日本株から始めるのが良いでしょう。
なお、投資に充てられる資産が2,000万円以上あり、銘柄選びができない方は資産運用相談をしましょう。腕利きの元プライベートバンカーがサポートしてくれます(HERMES(エルメス)株の購入も可能です)。
HERMES(エルメス)株の購入方法
HERMES(エルメス)株をサクソバンク証券で購入する場合、次の手順で購入可能です。
- 口座開設
- サクソバンク証券で開設した口座に入金
- 「RMS」(エルメスのティッカー)で検索
- HERMES(エルメス)株を購入
口座開設
サクソバンク証券に口座開設するのは簡単です。
画像:サクソバンク証券公式ホームページ
上記リンクをクリックし、サクソバンク証券のホームページから「いますぐ口座開設」をクリックします。
口座開設には費用はかかりませんし、口座維持手数料もありませんので、安心してください。
まずは、次のように氏名や住所などの個人情報を入力します。
その後、マイナンバーカードなどの本人確認書類をネットでアップロードするか郵送し、問題が無ければIDなどが記載された書類が自宅に届きます。
口座開設の流れはSBI証券や楽天証券など他のネット証券と同様ですので、ネット証券で口座開設したことがある方であれば特に迷うことはないでしょう。
もちろん、ネット証券で口座開設をしたことがない方でも指示に従って個人情報の入力や書類をアップロードするだけですので、簡単に口座開設できます。
サクソバンク証券で開設した口座に入金
口座開設が完了したあと、取引するためのお金の入金を行います。
SBI証券など他の大手ネット証券と同様に、オンラインで即時入金することができるため簡単です。
入金額は自由ですが、HERMES(エルメス)株を買うのであれば2022年8月現在の現在株価が約1,300ユーロ(18万円)ですので、最低でも19万円は入金しておきましょう。
取引手数料が取引金額×0.5%、最低取引手数料は12ユーロであることを考えれば、2株以上購入すれば手数料が最低手数料に引っかかることがなく、割高になることはありません。
なお、取引手数料の通貨が「ユーロ」のため、為替の影響を受けます。また、取引の際には為替手数料も発生するため、入金額は株価×株数のギリギリの金額ではなく、余裕を持った金額を入金しておきましょう。
「RMS」(エルメスのティッカー)で検索
HERMES(エルメス)株のティッカーシンボルは「RMS」です。
取引画面でRMSと検索すればすぐにHERMES(エルメス)株がヒットします。
企業名はエルメス・インターナショナルです。
HERMES(エルメス)株を購入
検索して銘柄を選択できたら、あとは取引する株数や注文方法、取引したい株価などを入力して取引するだけです。
取引の際には取引金額×0.5%、最低取引手数料は12ユーロの手数料と為替手数料として0.25%がかかります。
また、注文方法は次の7種類から選ぶことが可能です。
- 成行
- 指値
- 逆指値
- 逆指値(指値)
- 逆指値(トレイリング追随型)
- OCO
- IFD-OCO
自分の取引スタイルに合った注文方法を選べば良いですが、迷ったら「成行」で良いでしょう。自動的に現在の株価で取引が行われます。
サクソバンク証券のキャンペーンコードは?
サクソバンク証券の口座開設時には、キャンペーンコードを入力する画面があります。
過去には、最大5万円まで取引手数料キャッシュバックなどのキャンペーンが行われたこともありますが、キャンペーンはほとんど行われていません。
キャンペーンコードの確認方法は次の通りです。
画像:サクソバンク証券公式ホームページ
2022年9月22日現在、特にキャンペーンは行われていません。
HERMES(エルメス)の配当利回りは約0.6%と低利回り
HERMES(エルメス)の配当利回りは約0.6%です。
株価の伸びは魅力的ですが、配当金はたいしたことはありません。
HERMES(エルメス)の配当金のポイントは次の5つです。
ポイント
- 配当金は年2回、配当月は2月、4月
- 1株当たりの配当金は年1,100円(8ユーロ)
- 株主優待は無し
配当金は年2回、配当月は2月、4月
HERMES(エルメス)の配当金は年2回、配当月は変則的ですが、2022年は2月と4月でした。
2022年4月の配当金は1株あたり5.5ユーロで、日本円にすると約760円です。
配当金の支払い回数や支払い時期は年度によって異なりますが、年2回の配当が多く、傾向として2回目の配当金の方が多くなっています。
HERMES(エルメス)の配当金推移
HERMES(エルメス)の過去5年間の配当金推移は次の通りです。
配当金支払開始日 | 配当金(ユーロ) | 配当金(円) |
2017年02月24日 | 1.5ユーロ | 207円 |
2017年06月12日 | 2.25ユーロ | 310円 |
2018年02月22日 | 1.5ユーロ | 207円 |
2018年06月11日 | 5ユーロ | 690円 |
2018年06月11日 | 2.6ユーロ | 358円 |
2019年02月22日 | 1.5ユーロ | 207円 |
2019年06月11日 | 3.05ユーロ | 420円 |
2020年03月05日 | 1.5ユーロ | 207円 |
2020年04月30日 | 3.05ユーロ | 420円 |
2021年03月04日 | 1.5ユーロ | 207円 |
2021年05月10日 | 3.05ユーロ | 420円 |
2022年02月23日 | 2.5ユーロ | 345円 |
2022年04月27日 | 5.5ユーロ | 759円 |
※1ユーロ138円換算
株主優待は無し
HERMES(エルメス)は株主優待を実施していません。
これはHERMES(エルメス)に限った話ではなく、基本的に外国株式には株主優待がありません。
株主優待という制度が日本独自のものだからです。
1株あたりの配当金は年1,100円(8ユーロ)
HERMES(エルメス)の1株あたりの配当金は、2022年では2月の配当金が2.5ユーロ、4月の配当金が5.5ユーロとなっており、合計で8ユーロです。
日本円に換算するとだいたい年間1,100円の配当金となります。
2022年8月現在の株価が約1,300ユーロですので、配当利回りは約0.6%と、高配当銘柄と比べるとかなり低いです。
そのため、HERMES(エルメス)株は配当利回りが低く、配当金目的で購入する銘柄ではないでしょう。
HERMES(エルメス)はどんな会社?
HERMES(エルメス)はフランスの高級ブランドであり、総合ファッションメーカーです。
社名 | Hermès International S.A.(エルメス・インターナショナルSA) |
本社 | フランス |
証券コード | RMS |
設立年 | 1837年 |
決算期 | 12月31日 |
従業員数 | 約14,000人 |
主な事業内容 | 高級アクセサリー等の製造・販売 |
時価総額 | 1,386億ユーロ |
配当利回り | 0.61% |
株価 | 1,313ユーロ |
市場名 | EN PARIS |
購入できる証券会社 | サクソバンク証券など |
※2022年8月31日時点筆者調べ
HERMES(エルメス)は、1837年に馬具工房として設立されました。
その後、順調に事業を拡大したものの、自動車の普及により馬具の需要が減少すると考え、財布や鞄などの革製品を製造、販売するようになります。
この事業多角化が成功し、現在では腕時計や香水など多様な分野の製品をデザイン、製造、販売する高級総合ファッションメーカーとなりました。
HERMES(エルメス)の3つの特徴
HERMES(エルメス)の特徴は次の3点です。
ポイント
- 世界中で人気のハイブランド
- 職人が時間をかけて手作りしている
- 海外売上が大半を占める
世界中で人気のハイブランド
HERMES(エルメス)は世界的に知名度が高く、世界各国で人気のあるハイブランドです。
ブランドの価値が高く認められており、HERMES(エルメス)の商品は一般的な商品の価格と比べるとかなり高くなっています。
HERMES(エルメス)の中でも人気のある「バーキン」と呼ばれるバッグは100万円以上の価格がするほどです。
そのブランド価値を落とさないために、HERMES(エルメス)はライセンスビジネスを行っていません。
他社にブランドの使用権を与えて、質の低い商品が販売されることを恐れているからです。
ブランドを傷つけないために目先の利益にとらわれない経営方針が今のHERMES(エルメス)を築きあげてきました。
職人が時間をかけて手作りしている
商品を製造する際、効率性は最も重視されることも多い重要な要素です。
ですが、HERMES(エルメス)においては効率性は重視されません。
効率のために分業することはせずに一人の職人が最初から最後まで製品を作り上げます。
時には20時間以上かけてひとつの鞄を作ることもあり、製品には個人や製造されたアトリエを示す刻印が行われているのが特徴です。
つまり、誰がどこで製造した製品なのかわかることになります。
そのため、何か製品にトラブルがあった際には製造した職人本人が対応するという、効率化された分業制では考えられない丁寧な対応を行うことができるのです。
海外売上が大半を占める
HERMES(エルメス)は世界中にファンがいる人気のブランドです。
そのためフランス国内はもちろんですが、日本を含むフランス国外でも多くの製品が販売されてます。
今ではフランス国外の売上高が売上全体の大半を占め、その割合は90%程度です。
日本での売上も多く、直近ではフランス国内の売上よりも日本の売上の方が多くなっています。
このように、HERMES(エルメス)はフランス国外からも大変人気の高いブランドであり、海外の売上が多い点が特徴です。
HERMES(エルメス)の事業内容
HERMES(エルメス)は様々な商品を製造、販売しています。
取扱い商品は祖業の馬具のほかに革製品、アクセサリー、既製服、シルクや織物、香水、時計など多岐にわたりますが、ポイントを絞って主力事業を見ていきましょう。
HERMES(エルメス)の主力事業は次の3つです。
- レザーグッズ&サドラー(革製品と馬具)
- プレタポルテ&アクセサリー(既製服とアクセサリー)
- シルクとテキスタイル(絹製品と織物)
レザーグッズ&サドラー(革製品と馬具)
レザーグッズ&サドラー(革製品と馬具)セグメントはHERMES(エルメス)の中核事業です。
部門の中で最も売上高が高く、2021年12月期決算では40億ユーロ以上(約5,500億円)の売上がありました。
バッグなどの革製品はHERMES(エルメス)の中でも高い人気を誇る商品であり、高価格であっても世界中で売れている商品です。
プレタポルテ&アクセサリー(既製服とアクセサリー)
プレタポルテ&アクセサリー(既製服とアクセサリー)セグメントの2021年12月期決算の売上高は22億1,900万ユーロ(約3,060億円)でした。
このセグメントには男性用および女性用の既製服やベルト、手袋、帽子、靴、その他アクセサリーといった商品があります。
シルクとテキスタイル(絹製品と織物)
シルクとテキスタイル(絹製品と織物)セグメントの2021年12月期売上高は6億6,900万ユーロ(約923億円)でした。
ネクタイやショール、マフラーなどの商品がシルクとテキスタイル(絹製品と織物)セグメントの商品です。
これらの絹製品は全てフランス・リヨンの絹織物アトリエや織物アトリエ、またイゼール県のプリント専門のアトリエで作られています。
HERMES(エルメス)の株価推移
HERMES(エルメス)の株価は次の通り、上場以後、概ね右肩上がりで推移しています。
画像:HERMES(エルメス)の上場来株価推移(2022年8月31日時点)
2020年のコロナショックの影響で一時的に株価は下がりましたが、すぐに株価は回復。
2020年中には株価は高値を更新し、さらに2021年には1株当たり1,600ユーロを超えて高値を更新しました。
2022年に入ると株価は再度下落し、一時1,000ユーロ程度まで下落したものの、2022年8月現在は1,300ユーロ程度まで回復しています。最高値より落ちているとはいえ、コロナショック前の株価の2倍程度であり、非常に強い銘柄であることがわかります。
HERMES(エルメス)の株価推移3つの特徴
HERMES(エルメス)の過去の株価推移から、次の3つの特徴が挙げられます。
不況期に強い
HERMES(エルメス)の株価は2020年のコロナショック時にあまり下落しませんでした。
また、その後の回復も早く、1ヶ月から2ヶ月ほどで株価はコロナショック前の水準に回復しています。
これは2008年のリーマンショック時にも似たような株価の動きを見せており、当時も株価の暴落は見られませんでした。
HERMES(エルメス)のような人気の高い世界中にファンが多いハイブランドで希少性ある商品は、金と同じように資産性があると考えられています。
そのため、たとえば不況期であってもHERMES(エルメス)の商品「バーキン」は優れた投資先として人気があります。
このように、圧倒的なハイブランドが不況期であってもHERMES(エルメス)の株価を支えています。
HERMES(エルメス)株とS&P500指数連動ETF「VOO」の比較
HERMES(エルメス)株とS&P500指数連動ETF「VOO」の5年間株価推移を比較すると次の通りです。
画像:オレンジ=HERMES(エルメス)、青=VOO(S&P500連動ETF)の5年間株価推移(2022年8月31日時点)
過去5年間のリターンを比較すると、HERMES(エルメス)の株価リターンがS&P500指数連動ETF「VOO」を上回っていることがわかります。
株価推移を比較しても、2018年はVOOが上回っていた時期がありましたが、2019年から2022年にかけて、一貫してHERMES(エルメス)のリターンがVOOを上回っています。
また、コロナショック時の株価の値動きもHERMES(エルメス)株の方が下落が小さいです。
HERMES(エルメス)株とLVMH(ルイヴィトン)の株価比較
HERMES(エルメス)株とLVMH(ルイヴィトン)の5年間株価推移を比較すると次の通りです。
画像:オレンジ=HERMES(エルメス)、青=LVMH(ルイヴィトン)の5年間株価推移(2022年8月31日時点)
HERMES(エルメス)とLVMH(ルイヴィトン)の株価推移を見ると、同じような値動きであることがわかります。株価の相関性は高いです。
HERMES(エルメス)とLVMH(ルイヴィトン)はどちらも世界中で人気の高いハイブランド商品を扱っているため、株価も似たような動きになっていると考えられます。
しかし、どちらも欧州株ですのでSBI証券や楽天証券で購入することはできません。
野村證券やサクソバンク証券で購入する必要があります。
HERMES(エルメス)の株はサクソバンク証券等で買える
HERMES(エルメス)の株式は野村證券やサクソバンク証券で買うことができます。
しかし、HERMES(エルメス)株のような欧州株は日本ではまだまだメジャーでなく、正直買える証券会社が少ないです。また、手数料も日本株や米国株と比べれば割高です。
投資初心者は、まずはS&P500指数連動ETF「VOO」などの米国ETFや日本株から始めるのが良いでしょう。
なお、投資に充てられる資産が2,000万円以上あり、銘柄選びができない方は資産運用相談をしましょう。腕利きの元プライベートバンカーがサポートしてくれます。