三菱HCキャピタル(8593)の配当利回りは約4.9%で、高配当銘柄です。
23期連続増配しており、増配ランキング3位。
高配当銘柄の中では株価が低いため、これから高配当投資を始めようという初心者も手を出しやすいです。
主な事業はリース業であり、近年注目されているSDGsや脱炭素の関連性も高い為、将来性がある事業です。
この記事では、投資家税理士 坂根が解説します。
ポイント
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三菱HCキャピタル(8593)の配当金利回りは約5%
三菱HCキャピタルの配当金利回りは、2022年3月期の終値と1株当たりの配当金合計から算定すると4.9%(配当金合計28円÷終値570円)と、高いです。
どれくらい高いかというと、東証プライム銘柄の平均配当利回りは2.32%(日本経済新聞社情報)のため、市場平均の2.1倍です。
配当利回りは株価によって大きく変動しますが、三菱HCキャピタルは株価が安定しているため、安定した収入が欲しい配当金目的の投資家で魅力を感じている方が多いです。
配当金は年2回、3月と9月にもらえる
三菱HCキャピタルの配当金は、1年に2回受け取ることができます。
購入単位は100株単位であり、最低限の100株保有した場合の2021年3月期配当金額は2,800円でした。
- 中間配当(9月30日):13円
- 期末配当(3月31日):15円 合計28円
- 100株×28円=年間配当金2,800円
なお、2022年7月19日現在の株価は621円のため、最低限必要な金額は約63,000円です(100株から購入可能)。
高配当銘柄のなかでは1株当たりの金額が低く、必要資金が少ないため、投資資金が少なくても購入しやすい銘柄です。
配当金は23期連続増配
三菱HCキャピタルの配当金推移を次の通りまとめました。
2010年から2022年3月までの23期連続で増配していることがわかります。
増配ランキング3位にも入っており、安定した配当金収入を得ることができます。
年度 | 中間 | 期末 | 合計 |
2010年3月 | 2.4 | - | 4.8 |
2011年3月 | 2.5 | - | 5 |
2012年3月 | 2.6 | - | 6 |
2013年3月 | 3.1 | 3.4 | 6.5 |
2014年3月 | 3.35 | 4.65 | 8 |
2015年3月 | 4.1 | 5.4 | 9.5 |
2016年3月 | 5.2 | 7.1 | 12.3 |
2017年3月 | 6.25 | 6.75 | 13 |
2018年3月 | 7.5 | 10.5 | 18 |
2019年3月 | 9.5 | 14 | 23.5 |
2020年3月 | 12.5 | 12.5 | 25 |
2021年3月 | 12.75 | 12.75 | 25.5 |
2022年3月 | 13 | 15 | 28 |
2023年3月(予想) | 15 | 16 | 31 |
※株式分割考慮後
2022年5月に24期(2023年3月期)の増配を発表しており、予想では9月の中間配当「15円」、3月の期末配当「16円」です。
増配を続けられる企業は、継続して業績を伸ばし続けなければいけません。三菱HCキャピタルはコロナ化でも売上が安定しており、2022年3月期は大幅に前期を上回りました。
※日本経済新聞
高配当投資は、その年の利益が低くなれば「減配」や「無配」になるリスクがあります。
そのため、利益が減った年でも配当金を出し続けるには、業績悪化に備えて利益を積み上げていくことが必要です。
三菱HCキャピタルは着実に利益を積み上げていますので、高配当銘柄として優良企業と言えるでしょう。
配当性向は約40%、まだ余力あり
三菱HCキャピタルの配当性向は約40%です。
そのため、まだ配当金を出す余力があります。
配当性向とは、利益のうち、どれだけ配当金の支払いに使用するかを示す指標です。
配当性向は高すぎても低すぎても良くありません。
日本にある企業の配当性向は約30%と言われているので、三菱HCキャピタルは平均より少し高い程度です。
配当性向が80%、90%と高い企業は、株主還元に力を入れているとも言えますが、利益のほとんどを配当金に使用すると、会社にお金が残らず企業の維持、成長が難しくなります。
そのため、配当性向40%というのは会社の成長に力を割けるだけでなく、まだ配当金を増やせる余力があるとも言えます。
株主優待は無し
株主優待はあればお得感があり嬉しいですが、三菱HCキャピタルの株主優待はありません。
株主優待とは、企業が一定数以上の自社株を保有する株主に、物品で還元する制度です。
日本では優待利回りという言葉があるように、株主優待は根強い人気があります。しかし、これは日本独自の制度で、海外ではほとんどありません。
物品を一人ひとりに送るコストを考えると、全て配当金に還元されるほうが合理的と言えるので、株主優待が無いのはむしろ良いと考える投資家が多いです。
三菱HCキャピタル(8593)はどんな会社?
三菱HCキャピタルは、東京都千代田区に本社を置く、三菱グループの大手リース会社です。
会社名 | 三菱HCキャピタル株式会社 |
コード | 8593 |
市場 | 東証プライム(旧:東証一部) |
設立年月日 | 1971年4月12日 |
従業員数(連結) | 約8,800人(単体で約2,200人) |
主な事業内容 | リース |
資本金 | 約332億円 |
決算期 | 3月31日 |
直近配当利回り | 約4.9% |
株価 | 621円 |
※執筆時点筆者調べ
三菱HCキャピタルの特徴を2つ挙げると次の通りです。
ポイント
- リース業界の売上総利益ランキング1位
- バランスの取れた多様な業種
リース業界の売上総利益ランキング1位(2022年3月期)
売上総利益とは、売上高から原価を引いた利益のことです(粗利益とも呼ばれます)。
ランキング1位である三菱HCキャピタルは、売上高が1兆7,655億円で売上高総利益が3,346億円と、本業で順調に利益をあげられています。
三菱HCキャピタルの売上高はリース業界全体のうちの3位ですが、売上総利益で1位を取れているので、商売上手な会社と言えるでしょう。
バランスの取れた多様な業種
三菱HCキャピタルの主力はリース事業ですが、他にも次のように約10個の事業があります。
ポイント
三菱HCキャピタルの主な事業内容
- 金融(カスタマービジネス)
- ライフ(物流・商業施設の開発・運営)
- 不動産
- 航空 など
近年、様々な景気変動要因がある中、バランスの取れた事業内容で安定して売上を伸ばしています。
三菱HCキャピタル(8593)の株価推移
三菱HCキャピタルの株価は、執筆時点(2022年7月19日)で621円でした。
もともと株価が安定していると定評がある銘柄です。
実際の過去5年の株価推移は下記の通りです。
この株価の推移から、次の3つの特徴があります。
ポイント
- 直近の株価は安定
- キャピタルゲインよりインカムゲイン向き
- バリュー株(割安株)
三菱HCキャピタルの株価は安定している
株価推移表の通り、2021年からは大きな変動無く推移しています。
コロナショックで約40%の暴落後、執筆時点(2022年7月19日)の株価621円はコロナショック後の最安値437円から約42%上昇しています。
ただし、事業に金融が含まれているので、景気動向による株価の変動は大きいです。たとえば、次のような「〇〇ショック」という下落相場では、株価が大きく下落することもあります。
年度 | 事件名 |
2000年 | ITバブル |
2008年 | リーマンショック |
2011年 | 東日本大震災 |
2015年 | チャイナショック |
2020年 | コロナショック |
2008年のリーマンショックでは、なんと60%以上株価が下落しています。
このような「〇〇ショック」は今までも数年単位で定期的に発生しています。三菱HCキャピタルの株価は比較的安定していますが、下落相場では株価が半値以下になる可能性があることは頭に入れておきましょう。
キャピタルゲインよりインカムゲイン向き
三菱HCキャピタルは成長力という観点では物足りないかもしれません。
そのため、キャピタルゲイン(株の売買によって得られる利益)で大きく利益を出すことは現状むずかしいです。
しかし、株価の安定性と高い配当利回り、業績も安定しているのでインカムゲイン(配当金など資産を保有していることで得られる利益)を目的とした長期保有にはぴったりの銘柄です。
三菱HCキャピタルはバリュー株(割安株)として人気
「割安」「割高」を判断する最も一般的な指標であるPER、PBRからみると、三菱HCキャピタルの株価は2022年7月現在「割安」と考える投資家が多いです。
三菱HCキャピタルのPER、PBRは次の通りです。(2022年7月19日執筆時点)
- PER(株価収益率):8.1倍
- PBR(株価純資産倍率):0.6倍
一般的に日本のPERの平均は15倍と言われているため、割安の部類に入ります。
PBRは企業価値=株価となる1倍が基準とされ、三菱HCキャピタルは0.6倍と下回っているため、企業価値より株価が安いと判断できます。
割安をこの2つの指標だけで判断できませんが、業績も堅調であり高配当である三菱HCキャピタルは高配当銘柄として候補になり得る企業と言えるでしょう。
三菱HCキャピタル(8593)の将来性は?
国内は市場規模の縮小が予想されるリース事業ですが、三菱HCキャピタルの将来性はあります。
時代の流れによって必要なモノやサービスは変化していきます。
常に社会の変化を敏感にキャッチしていけば、新たな分野で大きく成長する可能があるからです。
成長するための要素は大きく3つあります。
ポイント
- 海外進出
- SDGsと脱炭素
- M&Aに期待
海外進出
リース事業は貸与する企業がいなければ成り立ちません。
近年、大きな工場の海外移転や、今後の少子化問題により国内需要は減りつつあります。
三菱HCキャピタルは海外進出にも力を入れており、上手く顧客を獲得できれば事業の成長が見込めます。
SDGsと脱炭素
企業の存続には切り離せない環境問題と、リース事業は関連性が高いです。
従来の「作って、使って、捨てる」経済から「再利用」する循環型社会への移行が求められています。
リース事業はこの循環型社会にマッチしており、新たなビジネスチャンスにも繋がります。
M&Aに期待
三菱HCキャピタルは「三菱UFJリース」と「日立キャピタル」の合併により誕生しました。
国内市場規模が縮小すると、企業間での競争が激化していくでしょう。
そのため、リース業界では生き残りをかけてM&Aが頻繁に行われています。
今後も吸収、合併を続けながら企業としてさらに大きくなることに期待しましょう。
三菱HCキャピタル(8593)の株保有者の評価
三菱HCキャピタルの口コミを調べてみました。
このように、2022年7月現在、株価安定、高配当が魅力で買い増ししたいという口コミが多数ありました。
高配当投資をしている個人投資家からは人気の銘柄とわかります。
三菱HCキャピタルは配当金目的の長期保有の投資家が多いです。
三菱HCキャピタル(8593)を買うならSBI証券
高配当、業績安定、将来性と3拍子そろった三菱HCキャピタルの株の購入は、手数料が安いSBI証券が良いでしょう。
国内株式個人取引シェアNo.1のSBI証券は、はじめて口座を開設する人でも簡単に取引できます。
高配当投資への一歩を踏み出してみましょう。
関連記事:【比較】証券会社のおすすめはどこ?口座開設の流れを解説
元本割れを避けたいならFunds
三菱HCキャピタルは良い銘柄ですが、株式投資ですので元本割れリスクはゼロではありません。
元本割れリスクを避けたいなら、上場企業等にお金を貸し、元本の返済+利息をもらえるFundsも選択肢としてアリでしょう。
値動きせず年利1-3%の利息を得ることができます。
関連記事:【年利3%】安定利息収入Fundsの評判は?税理士が解説
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