不動産など

太陽光発電設備の購入時に気を付けるべきことを税理士が解説

2021年4月10日

太陽光発電の業者のシミュレーションは疑うこと

太陽光発電の表面利回りについて

太陽光発電の表面利回りは、だいたい10%が目安と言われることが多いです。

空室リスクがある不動産投資と比べて利益を得やすい投資と言われていますが、実態はどうでしょうか。

表面利回りは年間売電収入÷設備投資額で計算されることが多く、たとえば2,000万円の設備投資で年間売電収入が200万円であれば、200万円÷2,000万円で表面利回りが10%です。

ただし、設備投資額の中に土地代が含まれているか、また、系統連系工事の負担金や農地転用費用などの費用が織り込み済みであるか等の確認は必須であり、これらが考慮されているかどうかによって利回りは簡単に変わってしまいます。

表面利回りから色々と経費がかかったあとの手残りが最終的な利回りです。

表面利回りといった数値や10%という数値に囚われず、物件ごとに再度シミュレーションをし直すと良いでしょう。

売電収入が適正に計算されているか

周りに影となる遮蔽物が無いかの確認

太陽光発電は、太陽光パネルによって発電が行われますが、パネルメーカーによってパネルの出力が異なります。

したがって、どこのメーカーのものか確認することをお勧めします。

また、パネル設置場所の条件によって発電量が大きく変わります。

たとえば、太陽光発電設備は南向きに設置された物件が良いとされていますので、設備の南方面に森や遮蔽物による影が無いかの確認は行っておくと良いでしょう。

私は行きませんでしたが、高い買い物なので、購入前に現地に行ってみることをお勧めします。

損失係数が織り込まれているか

パネルメーカー等が作成した売電シミュレーションの中には、損失係数が織り込まれていない場合があるので要注意です。

損失係数というのは、パネルの温度や上記の遮蔽物による影の考慮等によって、Maxで売電できた場合の発電量からどのぐらい減ることが見込まれているかの割合です。

おおむね、パネルの最大出力×80%ぐらいの発電が見込まれると言われていますが、悪質な業者では、損失係数が一切織り込まれておらず、利回りを高く見せているケースもあるようです。

上述したように、パネルの発電量は設置場所の条件等によって大きく異なります。

したがって、パネルメーカーが作成した売電シミュレーションに対し、以下の確認を行っておくことをお勧めします。

  • 太陽光発電設備の販売業者が損失係数を加味して計算を行っているのか
  • 損失係数が何%で計算されているか など

パネルの能力を上限目いっぱいに計算されたシミュレーションを使用してはいけません。損失係数が何%であるか教えてくれない業者も多いですが、中には悪質な業者もいます。太陽光発電事業を行う場合、損失係数は必ず確認しておくべきポイントと言えるでしょう。

だからこそ、「タイナビ発電所」や「太陽光投資のスマエネ」で資料請求を行い、まずは各社のシミュレーションをその目で見ることが重要です。

太陽光発電事業におけるランニングコストを確認

保険料が織り込まれているか

太陽光発電事業における保険料とは、災害保険、盗難保険、電気の出力抑制保険等を指します。

災害保険は、基本的に地震以外対応している場合が多いです。

気になる方はハザードマップを確認し、大地震が予測される地域かどうかを確認すると良いでしょう。

盗難保険は、近年話題のパネル等が盗まれた際、保証してくれるかどうかの保険です。

また、電気の出力抑制保険とは、九州電力や東北電力管内で電力の買取が一時ストップした場合に保証してくれるかどうかという保険です。

いま現在は数日間買い取りが止まったりするようなことは無く、せいぜい数時間止まることがあるレベルのようです。

ただし、今後過疎地域については買取がストップする期間が長くなる可能性もあることから、出力抑制保険が付いているかも確認すると良いでしょう。

草刈り等のメンテナンス費用

草刈り等のメンテナンス費用もバカにできません。たとえば、私が保有している設備は2,000㎡の物件と3,000㎡の物件です。

上記の写真を見ると一目瞭然ですが、自分で2,000㎡、3,000㎡といった広大な土地のメンテナンスを行うことは現実的ではありません。

したがって、メンテナンスについては業者に委託される方が多いです。

これらのメンテナンス費用は土地面積に関わらず一律の金額であることが多いため、売電収入が少ない小規模な発電設備の場合(2,000万円未満の案件など)は、収入に対するメンテナンス費用の負担割合が大きくなるため注意が必要です。

なお、メンテナンスはシルバー人材センター等を活用される方も多いようですが、最近はとても人気で、依頼をしても長期間待つことになる場合があるようです。

メンテナンスを専門の業者に依頼できるかも確認しておくと良いでしょう。

太陽光パネル(ソーラーパネル)の寿命は10年~15年

太陽光パネルは、いつまでも発電を続けてくれるわけではありません。

いつかは必ず寿命がおとずれます。

業者によると、だいたい15年に一度の取り換えが必要であり、金額としては100万円や150万円を見ておくように、と言われることが多いです。

ただ、業者によっては10年と言っていることもあります。20年の固定価格買取の中で、1度はパネルの交換が必要と考えておきましょう。

太陽光発電事業において発生する経費まとめ

太陽光発電事業において発生する経費として、太陽光発電設備の購入費用、土地の購入代金の他、最低限以下の費用が挙げられます。

業者が作成するシミュレーションにおいて考慮されていない場合がありますので、自身でも必ずシミュレーションの作成を行いましょう

・メンテナンス費用,保険料・・・約20万円

・パワコン交換費用・・・15年に一度、約150万円(業者談)

・借入利息・・・融資額×約 年2.2%(信販会社)

・税金の支払い・・・法人であれば利益×20%強の法人税等,年間7万円程度の維持費用(法人住民税)など

2,000万円の設備を購入し、表面利回りが10%であれば年間200万円の売電収入が得られます。

上記のような経費を考慮すると実質的な利益は小さくなるので注意が必要です。

太陽光発電の実際の収入など

太陽光発電の実際の収入がどのぐらいあるか等、太陽光発電は儲かる? アプラス融資など資産運用に強い税理士が解説でご紹介していますので参考にしてみてください。

税理士 / 坂根 崇真

【肩書】 税理士、㈳全国第三者承継推進協会 理事、その他 ㈱ 代表取締役 【著書】 相続実務のツボとコツがゼッタイにわかる本 【メディア実績】 Yahoo!ニュース、livedoor ニュース、Smart News、幻冬舎GOLD ONLINE ほか 【プライベート】 プライベートでは株や社債をはじめ、太陽光発電設備を2基など保有する個人投資家

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