贈与

【贈与税の申告漏れはばれる】脱税、不正行為の事例など税理士が解説

悩んでいる方
父から自宅購入のためのお金を1,000万円もらったのですが、申告しないとばれるんでしょうか?

ばれるので申告しましょう。

もし非課税の要件を満たす贈与だったとしても、基本的に申告することが要件となっています。そのため、「申告しない」という選択肢をとる場合には、あとで多額の罰金を支払うことになる危険性があります。

税金は「知らなかった」では済みません。

逮捕やニュース報道とまではいかなくても、「贈与税の申告が必要だったのに申告が漏れていた人」の多くは税務署にばれて、本来納める税金よりも多くの税金を支払っています

この記事では、次の3点を中心に、贈与税に強い税理士 坂根が解説します。

  • 税務署に贈与税の申告漏れはばれる
  • 事例別、税務署に贈与税の申告漏れがばれるケースの一例
  • 贈与税の申告漏れがばれた場合のペナルティ

贈与税の申告の注意点や、相続税の節税のための贈与のポイントについても解説しますので、ぜひ最後までご覧ください。

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贈与税の申告漏れは税務署にばれる?

「データで確認」贈与税の申告漏れはばれる

贈与税の申告漏れは本当に税務署にばれるのでしょうか。

国税庁の報道発表資料「平成30事務年度における相続税の調査等の状況」によると、次のデータがあります。

実地調査件数

3,732件

申告漏れ等の非違件数 3,549件
申告漏れ課税価格

207億円
(1件あたり555万円)

追徴税額

67億円
(1件あたり181万円)

※引用:国税庁「平成30事務年度における相続税の調査等の状況」

実地調査の件数3,732件とありますが、これは、文書や電話による簡易な接触ではなく、実際に対面で行われた税務調査の件数です。

1年間で3,732件ですが、贈与税の時効は申告期限から6年間あります(不正行為が疑われる場合にはもっと長くなります)。つまり、すぐにではなくとも、いずれ贈与税の申告漏れが税務署にばれる可能性は高いと言えるでしょう。

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なぜ、どうやって贈与税の申告漏れはばれる?

税務署から贈与がばれるタイミング等について簡単に解説していきます。

  • 銀行振込は誰がどう見てもばれやすい
  • 大きなお金が動くとばれる
  • 不動産の贈与はばれる
  • 相続の際にばれる
  • 税務署から「お尋ね」がきたらばれてる可能性が高い、要注意

銀行振込は誰がどう見てもばれやすい

たとえば親から子どもへ500万円の贈与を行う時、親の銀行口座から子どもの銀行口座へ振り込みでお金を移したとします。

すると、当然親子双方の口座の取引履歴に振込の事実が記録されます。

親の口座から500万円が引き落とされ、子どもの口座に500万円が入金されるので、お金の動きは誰の目にも明らかです。

また、たとえば海外で銀行口座を作り、そこにお金を振り込んだ場合であっても、一定金額以上であれば銀行から税務署に通知する義務があるためばれてしまいます。

 

大きなお金が動くとばれる

銀行振込に限らず、大きなお金が動く贈与は税務署にばれる可能性があります。

毎月数十万円引き出して手元にお金を残していたとして、それは引き出した履歴が残ります。特に相続が起こったときはかなり念入りに確認が行われます。

そのお金の行き先がどこなのか。「モノに変わったのか、贈与なのか」。あとから聞かれても答えられるよう、必ずメモを残しておきましょう。

また、たとえばお金でなく、高額な自動車を親に買ってもらった場合も贈与税の対象となります。銀行からの出金履歴やクレジットカードで支払う場合は利用明細が残るため、税務署はお金の流れを辿ることができます。

 

不動産の贈与はばれる

マンションや土地といった不動産は「登記簿謄本」によって持ち主が確認できます。

「登記簿謄本」とは、不動産の持ち主は誰か。誰からどういう理由で所有権が移っているかなど、今までの履歴が残っている公的書類です。

つまり、マンション等の名義変更を行えば、それは登記簿謄本に記録が残るため、持ち主が誰なのか、誰からもらったのかが一目瞭然です。

なお、20年以上婚姻関係にある夫婦間で自宅の贈与を行った場合に2,000万円まで非課税となる制度などあります。しかし、申告を行う要件などがあり、「非課税だから申告しなくてよい」と思い込み、申告が漏れていることも少なくありません。

その場合には数百万円レベルの贈与税を負担しなければならない場合もあるため、不動産の贈与を検討する際は、税理士に相談することをお勧めします。

 

相続の際にばれる

現金を贈与しても、その時点では税務署が贈与を把握していないこともあります。

ただし、親が死亡して相続が発生した時に、贈与については特に念入りに確認が行われます。

税務署は、銀行口座を最低でも10年分は調べることができます。銀行口座から多額の出金があった場合、当然税務署はそのお金の行き先を調査するため、相続の時に贈与がばれることは非常に多いです。

贈与時に税務署にばれなかったとしても、数年後に相続が発生すると、高い確率でその贈与は税務署にばれてしまいます。

 

税務署から「お尋ね」がきたら要注意

高額な買い物をしたり大きなお金を動かした時、金額の大きな財産を贈与された時は、税務署から「お尋ね」の封筒が届くことがあります。

高額な買い物をした場合は資金の出所が本人以外ではないか(贈与を受けていないか)、金額の大きな財産を贈与された時には贈与税の申告が必要ではないか、そういったことを確認するために税務署からお尋ね書類が届きます。

この書類が届いたということは、税務署側は贈与税の申告が漏れている可能性が高いと踏んでいるということですので、贈与税の申告が本当に必要ないか再確認する必要があります。

この「お尋ね」への回答に真実ではないことを記載してしまうと、場合によってはより重い罰金が課されてしまうので、もし不安な場合は専門家へ相談すると良いでしょう。

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こんなことでも税務署に贈与税の申告漏れはばれる?

「贈与税の申告が必要だと知らなかった人」や、「税務署にこんなことまではわからないだろうとタカをくくっている人」は少なくありません。

しかし、いざ税務署から贈与税の申告漏れの連絡がくると、「こんなことでも税務署に贈与税の申告漏れがばれるのか、、」と驚く人もいます。

「こんなことでも税務署にばれるの?」と驚かれる事例をいくつかご紹介します。

  • 現金手渡しの贈与
  • 親からの贈与
  • 住宅ローンの繰上げ返済の肩代わり
  • もらった金やプラチナを売却した場合
  • 車の購入資金を援助してもらった場合
  • 宝くじの当選金を親に分けてあげた場合

 

現金手渡しの場合、贈与税の申告漏れはばれる?

現金手渡しの場合、即座にばれるということは少ないようですが、最終的にばれる可能性が高いです。

平成30事業年度に指摘された(ばれた)贈与税の申告漏れのうち、74.3%が現金・預貯金であったことからも、現金贈与の漏れは特に悪質(故意)と考えられており、税務署から目をつけられやすいです。

 

親からの贈与について、贈与税の申告漏れはばれる?

親子間での贈与についての贈与税の申告漏れは一番ばれやすいと言っても過言では無いでしょう。

金銭贈与のほとんどが親子間・親族間であり、親子双方の資産状況、銀行口座の入出金履歴を見れば贈与税の申告漏れはばれてしまいます。

親の稼ぎ具合、子どもの稼ぎ具合。そういったことから、誰にいくら財産があるのか、ある程度推測することができます。たとえば、子どもの収入が高くないのに財産が数千万円、数億円あれば、それは贈与を受けていることが推測できますよね。

 

住宅ローンの繰上げ返済の肩代わり、贈与税の申告漏れはばれる?

親が子どもの住宅ローンを肩代わりして繰上げ返済することはよくありますが、親が肩代わりし、子どもから返済を受けないのであれば現金を贈与したことと同じです。

つまり、繰り上げ返済してもらった子どもは贈与税の申告が必要ですが、贈与税の申告が必要と知らずに申告漏れが起きているケースがあります。

住宅ローンの返済となると金額が大きいため、贈与税の申告漏れが税務署にばれる可能性があります。

 

もらった金やプラチナを売却した場合、贈与税の申告漏れはばれる?

金やプラチナの贈与を受け、その金やプラチナを売却すると税務署に贈与税の申告漏れがばれる可能性が高いです。

たとえば、貴金属業者は、一度の取引額が200万円を超えると税務署へ連絡を行う義務があります。これにより、売却すると税務署からその金やプラチナをどうやって手に入れたのかを確認され、贈与によって手に入れたものであった場合にはそれがばれます。

 

車の購入資金を援助してもらった場合、贈与税の申告漏れはばれる?

車の購入資金を援助してもらって贈与税の申告が漏れていた場合は税務署にばれる可能性が高いです。

特に高級車であった場合、税務署から「お尋ね」がくる可能性があり、購入資金の出所や現在の年収・所得金額・財産状況などを確認される場合があります。自身の所得に照らして高額な買い物であれば贈与がばれてしまうでしょう。

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宝くじの当選金を親に分けてあげた場合、贈与税の申告漏れはばれる?

宝くじの当選金を誰かに贈与した場合は、高い確率で税務署に贈与がばれます。

宝くじの当選金を受け取った場合、これに所得税はかかりません(当せん金付証票法第十三条 )。しかし、このお金を他の人に贈与すると贈与税がかかります。

また、宝くじの高額当選者などは税務署が受け取った当選金の動きに目を光らせていることが多いです。

これにより、たとえば親に当選金を分けて贈与税の申告が漏れていた場合は、税務署にばれる可能性が高いでしょう。

 

110万円超の贈与は贈与税の申告が必要、どこまで気を付ければいいの?

厳密にはすべての贈与を把握すべき

贈与税が課税されるのは、1年間に受け取った財産の合計が110万円を超える場合です。

これは、お金や不動産、あるいはプレゼントなど、父や母、兄弟、友人、恋人など、他の人から1年間にもらった財産が110万円を超える場合に、財産をもらった人が贈与税の申告を行い、税金を納めることとされています。

したがって、厳密にいえば1年間にもらったお金はすべて集計しておくべきと言えます。

ただし、夫婦間や親子間などの扶養義務者から、生活費や教育費として、必要な都度直接これらに充てるために行う贈与は非課税とされています(相続税法第21の3①二)。

つまり、高校や大学などの生活費や教育費を都度親が負担したり、夫婦間の生活費のやり取りであれば贈与税がかからないということです。こういったものは特にカウントしなくても良いでしょう。

 

数十万円レベルの贈与は記録しておくべき

贈与税には、年間110万円の基礎控除額があります。つまり、1年間に受け取った財産の合計が110万円を超えなければ贈与税の申告は必要ありません。

一方で、1年間にもらった財産の合計が110万円を超えるときは、翌年の3月15日までに贈与税の申告書を作成し、税務署に提出する必要があります。

しかし、年間110万円も何かをもらうというのは、高額な物を買うときに援助してもらうなど、意図しなければ起きませんよね。そのため、一般的には数十万円レベルの贈与など、贈与の認識があるものを都度記録しておけば良いでしょう。

なお、贈与税の支払いは財産をもらった人が行わなければいけませんので、親に贈与税の肩代わりをしてもらった場合などは、その肩代わり分も財産をもらったものとして、また贈与税がかかってしまいますので注意が必要です。

贈与税ひとつとっても落とし穴が多くありますので、高額な財産をもらった場合は、早めに税理士に相談すると良いでしょう。

>>税理士への相談はこちらからお問い合わせください

 

贈与税の申告漏れがばれるとどうなる?

贈与税の申告漏れがばれると、たとえば次のような悪影響があります。

  • 罰金がかかる
  • 脱税としてニュースで取り上げられる可能性がある
  • 兄弟にばれてケンカになる

 

罰金がかかる

贈与税の申告漏れが税務署にばれると、本来納めなければならなかった贈与税の他に、追加で罰金がかかります。

一般的に贈与税の漏れは高額となることが多いため、その高額の贈与税について課される罰金もとても大きな金額となります。

もちろん、贈与税は法律に基づいて課税されるため、贈与税の申告漏れがばれて「知らなかった」では済まされません。必ず申告を行いましょう。

罰金について詳しくは「【相続税追徴課税】税務調査による税金の罰金について税理士が解説」で解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。

 

脱税としてニュースで取り上げられる可能性がある

贈与税の申告漏れがばれると、逮捕まで行かなかったとしても脱税としてニュースで取り上げられる場合があります。

芸能人や有名人は特に恰好のネタとしてニュースに取り上げられることが多くなりますが、特に著名でなくとも、取り上げられる可能性はゼロではありません。

会社から解雇されたり、近所の人から白い目で見られるなど、社会的な制裁を受ける可能性があります。

 

兄弟にばれてケンカになる

こっそり長男のみに贈与している、といったケースは少なくありません。

贈与税の申告漏れが税務署にばれたときに限らず、親が亡くなった際、預金通帳などから過去の贈与が兄弟にばれる可能性があります。

この際、他の兄弟に贈与がばれると兄弟喧嘩になることがあります。

贈与を受けていなかった子どもが「俺にも贈与してほしい」と言い出し、親の老後の生活資金が足りなくなってしまうこともあれば、親が亡くなった際、過去の贈与の話を持ち出して兄弟喧嘩が起き、疎遠になってしまうこともあります。

贈与を行う際は家族全員で話し合い、贈与税の申告もきちんと行っておくことが大事です。

 

贈与税の脱税は考えず、正しく申告すること

贈与税は普段なじみが無い分、「このぐらいなら大丈夫」とタカを括ってしまう人も少なくありません。

しかし、上述したように税務署から厳しい目が向けられますので、贈与税の申告漏れは高い確率でばれてしまいます。

金銭的、社会的なリスクを負って脱税を試みるよりも、ルールに従い、きちんと贈与税を納めることが重要です。

なお、相続税対策として贈与を行うときは、贈与契約書の作成や、財産をあげる人・もらう人の双方に贈与の認識がないと相続税申告のときに罰金がかかることもあります。贈与を行う前には、事前に税理士に相談すると良いでしょう。

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