相続税は、事前に対策をしておくことで数百万円、数千万円レベルで変わります。
この記事では、以下の疑問を秋田市の税理士 坂根が解決します。
- 家族に遺す財産に、どのぐらいの相続税がかかるのか心配
- 相続税対策を始めるべきタイミングは?
- 具体的にはどんな節税方法がある?
相続税は、遺産がたくさんある人ほど、のこされた遺族の負担が大きくなる仕組みになっています。
その一方で、生前に対策をしっかりしておくことで、大幅に節税できるのも相続税の特徴です。
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この記事では、相続税対策の具体的な方法をご紹介しますので、ぜひご覧ください。また、相続税がいくらかかるか等については以下の動画で簡単に解説していますので、お時間がある方は、ぜひあわせてご覧ください。
相続税の節税とは?
相続税の節税とは、簡単に言ってしまえば相続税の支払いを少なくする行為です。
誰しも、税金の支払いは少ない方が良いに決まってます。ただし、当然ですが無条件にできることではありません。
相続税は亡くなった時点の財産額に応じて課税されますので、その対策は、生きているうちにしか行うことができません。
また、その中でも「相続税の節税を検討できる人」というのは限られています。
基本的には、
- 現金が多くある人
- 保険に加入していない人
こういった方が対象です。
ただし、税金のことだけを考えると家族が争うことになったり後悔することもあります。
度が過ぎると、不動産会社などにそそのかされ、相続税を減らすために多額の借金を背負ったり、家族で争いが起きざるを得ない状況になることもあります。
したがって、これらの対策を行うにあたっては、事前に税理士に相談することをお勧めします。
税金と家族の感情、両方を考慮した方が良い。
どちらか一方に偏ると失敗する可能性アリ。
※相続税は現金一括払いが原則。過度に節税を行うと、財産は多額にあるのに子どもが相続税を支払えなくなる場合がある。相続税対策を行う場合には、必ず相続税額の試算を行い、そのうえで採るべき対策方法を検討することが重要。
生前にできる相続税の節税対策5選
次に、生前に行うことができる相続税対策の方法のうち、主要な方法を紹介します。
相続税の節税方法5選
- 生命保険の活用
- 不動産の活用
- 生前贈与
- 非課税資産の購入
- 養子縁組
※あくまでも主要な方法であり、これら以外の節税方法が最も手軽かつ有効な場合もあります。
それぞれの内容について、具体的に解説します。
生命保険の活用による相続税の節税
遺族が受け取る生命保険金に対しては一定の非課税枠があり、うまく活用すれば数百万円レベルで相続税の支払いが変わります。
生命保険金については、「500万円×法定相続人の数」までであれば、相続税が課税されません。
法定相続人というのは、簡単にいえば夫・妻といった配偶者や血の繋がっている親族で、遺産を相続する人のことです。
つまり、たとえば1,000万円の保険に加入して税率30%であれば、300万円もの相続税を減らすことができます。ただし、保険の契約関係やだれが契約するか等によって取り扱いが異なり、実際にどの保険に加入すれば良いかは判断がむずかしい部分があります。
ポイント:
どんな保険に入ればいいかわからない
⇨保険会社と提携しているため、相続税対策に最適な保険を無料でご紹介しています。
不動産の活用による相続税の節税
一般的に、土地や建物といった不動産は、現預金などと比較して相続税の負担が小さくなる仕組みとなっています。
さらに、居住用に使っている土地(宅地)などに対しては、相続税評価額を最大で8割減らすことができる「小規模宅地等の特例」が使える場合があります。
したがって、相続税対策として不動産投資を検討される方もいます。
ただし、相続税の節税を前提とした不動産購入は認められないという裁判事例が最近では出てきています。この方法を検討する場合には、事前にご相談いただくのが良いでしょう。
なお、1,000万円単位で購入できる不動産も中にはあり、価値は1,000万円あるのに相続税を計算するうえでは200万円、300万円というものも中にはあります。そうした場合、1,000万円-200万円=800万円、これに税率を30%として240万円の相続税を減らすことができます。
ポイント:
不動産会社に騙されないか心配、どんな不動産を買えば節税になるのかわからない
⇨資産状況を把握したうえで、相続税対策に有効な不動産を無料でご紹介しています。
※不動産は投資商品のため、適正価格で購入できるかといった問題点や、価値が下落する可能性があるなど、注意点が多くあります
生前贈与による相続税の節税
生前贈与とは、簡単にいえば、子どもや孫に、生きているうちに財産をあげることです。
相続税は、相続発生時の遺産額に対して課税されるため、相続発生前に子どもや孫に財産を分け与えておけば、相続税の負担も小さくなります。
もちろん、一定額以上の生前贈与をした場合は贈与税が課税されますが、一定の非課税枠(1年間で110万円)までであれば非課税で贈与を行うことが可能です。
つまり、長い期間をかけて生前贈与を行えば、無税で財産を子どもや孫にのこすことも可能です。
ただし、生前贈与による相続税対策には注意点が多くあります。より詳しく知りたい方は「【相続税の節税】現金贈与など相続税対策3選、安くする方法を税理士が解説」をご覧ください。
ポイント:
生前贈与を行う際は、贈与契約書を作成すべきなど、想像以上に注意点が多い。
表面的な情報にとらわれず、事前に税理士に相談し、相続税対策が無効になるリスク、家族が揉める原因を減らすことをお勧めします。
非課税資産の購入による相続税の節税
墓地や仏壇、仏具といった財産に対しては相続税が課税されません。
したがって、これらの財産を生前に購入しておくことも考えられます。仏壇などを買うには当然お金がかかりますが、その分だけ遺産を減らすことにつながり、相続税の負担も減ることになります。
純金でできた仏壇など、極端に高価なものは非課税となりませんが、亡くなる前に一般的な仏壇などの非課税資産を購入しておけば、子ども達の負担も減り、かつ、必要な準備を生前にしておくことが可能になります。
生前にお墓を購入するという相続税の節税方法がある
養子縁組による相続税の節税
相続税には、基礎控除額というものがあります。
基礎控除額とは、「遺産の総額がこの金額までであれば、相続税はかからない。超えたとしても、超えた部分にしか相続税がかからない」という金額のことで、具体的には以下の算式で計算されます。
相続税の基礎控除額=3,000万円+600万円×法定相続人の数
「法定相続人」とは、相続する権利を持つ子ども等が該当しますが、養子縁組によって子どもとなった人も含まれます。
したがって、例えば相続人が子ども2人の家庭で孫を養子にした場合、相続人が子ども3人となります。
簡単に説明すると、養子縁組を行うことで基礎控除額を600万円増やすことができるため、仮に相続税の税率が50%の場合は約300万円の節税につながります。
もちろん、子ども1人あたりの相続分が減ってしまうため、争いが起きない場合にしかこの方法をとることはできません。
また、相続税を減らすためだけに孫を養子にすべきか?という大きな問題点を抱えているため、あまりお勧めはできない方法です。
養子縁組を行うと相続税の節税にはなるが、家族で揉めやすくなるため、あまりお勧めできない。
もし行う場合には、節税効果の検証に加え、家族全員で話し合いの場を設けることが必須。
※(参考)相続税の基礎控除額を計算する際、法定相続人に含めることができる養子の数には制限があります。すでに実子がいる場合には養子は1人まで、実子がいない場合には、2人の養子まで、基礎控除額計算上の法定相続人に含めることができます。
相続税を節税するなら早めの生前対策が重要な理由
相続税の節税をするためには、生前に、できるだけ早いタイミングで対策を行っておくことが重要です。
なぜ生前対策が重要かといえば、次のような理由があるからです。
相続発生後にできる相続税の節税対策は限られている
相続税は、相続が発生したとき(亡くなったとき)に持っている財産に対して課税される税金です。
相続が発生した時点で相続税の課税対象額も確定することになりますので、のこされた子供がその後に相続税の節税としてできることは、相続税を減らすための特例の要件を満たせるか検討を行うことや、土地の現地調査を行ったり、役所への聞き込みや相続人とのコミュニケーションをどこまで行うか等、限られてしまいます。
また、相続税に限らず、遺族間でもめごとが生じないようにするためには、生前に、相続発生後の財産の配分などについて遺言書を作成し、あらかじめ意思表示しておくことが重要です。
亡くなった後にどうすべきかは、生前に決めておく必要があります。
相続税の節税や家族が揉めないための対策は、生きているうちに行う必要がある
認知症になった後の相続税の節税対策はできない
相続税対策は、財産を遺す人の意思表示によって行う必要があります。
したがって、認知症になった場合、相続税対策を行うことができなくなってしまいます。
なぜなら、認知症になった方は、意思能力が認められないからです。よって、意思能力が認められない認知症の方が行った契約については、取り消せたり無効になってしまいます。
なお、認知症となった場合は成年後見制度などを利用することもありますが、その場合も相続税対策を行うことはできません。
なぜなら、成年後見人の仕事は、認知症となった方の資産を守ることだからです。したがって、子どもへの生前贈与など、認知症となった方の資産を減らすことは認められませんので、成年後見制度を利用しても相続税対策を行うことはできません。
このように、認知症になる前に早めに対策をすべきであり、65歳以上であれば遺言書の作成、相続税対策を始めても遅くはありません。できる限り早めにご相談ください。
相続税対策は認知症になる前に行う必要がある
相続税対策は、65歳以上であれば対策をはじめても早くない
相続対策は相続に強い税理士に依頼
相続税の申告書を作成する場合、10人の税理士がいれば10人とも異なる相続税額を算定すると言われており、非常にむずかしい税金です。
しかし、生前における相続対策はそれ以上にむずかしいです。
なぜなら、正解がひとつではなく、また、各家庭によってとるべき対策が異なるからです。
単なる税金面だけでなく、家族の心情を踏まえた対策をとる必要がありますが、大手の税理士法人に依頼した場合、税理士でないスタッフが窓口担当になることもあります。そのような場合には、相続全般に関する適切なアドバイスを行うことができません。
相続対策では、各種節税方法の検討といった税金面だけでなく、のこされた子どもに負担を与えないためにはどうすべきか。納税資金の準備や節税方法の検討など、お金野話ももちろん大事ですが、それ以上に、家族の思いを汲み取るためには、各税理士個人の力量が問われます。
ポイント:
相続対策は節税だけじゃない。老後のライフプランや、のこされた家族のことまで考えることが重要。
(相続対策の一例)
- 老後のライフプランのシミュレーション⇨老後にいくらお金が必要か、余裕をもてる設計を行う(全員推奨)
- 遺言書の作成⇨のこされた家族が揉めないように、きちんと作成すること(全員推奨)
- 納税資金の準備、財産の整理⇨多額の財産があるのに、子どもが相続税を払えない事態に陥ることを防止する。
- 相続税の節税⇨余力があれば、子どもが負担する相続税を減らす
相続税の節税対策についてのまとめ
上述の通り、続税の節税対策は生前に行っておかなければなりません。
また、相続税の節税対策は以下の順番で行うことが一般的です。
相続税の節税対策の手順
- 万が一、今亡くなった場合の相続税の試算を行う。老後のライフプランシミュレーションを行う。(重要)
- 相続税の節税について、どの方法を用いるか検討する
- 家族が揉めないように遺言書の作成を行う(最重要)
もちろん、上記1~3まですべて弊社でサポートが可能です。また、上記のうち、1番2番3番の、どれかのみのご相談も可能です。
独自で誤った対策をすると、遺留分を侵害してしまったり、家族が揉める原因になることも多いため注意しましょう。
タイムリミットはあとわずか?!今すぐご相談ください
「いつか相談しよう」と考えていると期限を過ぎてしまいます。
この期限で失敗した家庭を、今まで数多く見てきました。
相続税は、亡くなってからできる対策は限られます。
また、もし亡くなってから相続税申告の準備を始める場合、期限に間に合わせるのは大変です(資料収集など含め、依頼から申告までに3か月以上かかるケースが多いです)。
相続対策をするなら、認知症になってしまうと何も対策できなくなり、また、既にご家族の方が亡くなっているのであれば、いますぐ対応しなければ申告に間に合いません。
今すぐ下のリンクからお問い合わせください。
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