相続全般

【株の相続で失敗!?】手続きや注意点を相続税に強い税理士が解説

身近な方が亡くなったとき、葬儀に親戚とのやり取り、相続税申告など、数多くの手続きが必要となります。

なかでも「株」について触れたことがない方はまだまだ多く、株を相続するときは失敗がつきものです。

この記事では、次の3点について相続に強い税理士 坂根が解説します。

  • 株の相続において行うべき手続き
  • 株の相続における失敗事例
  • 相続した株にかかる税金

相続では、一度失敗すると取り返しが付かないこともあります。ぜひ、最後までご覧ください。

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なお、相続税がかかるかどうかは以下の動画で簡単に解説していますので、あわせてご覧ください。

株の相続において行うべき手続き

株の相続を行う際は、一般的に次の流れで手続きを行います。

  1. 取引のある証券会社を全て特定する
  2. 遺産分割協議書を作成する
  3. 証券会社で相続人が口座を開設し、相続する

具体的に解説します。

取引のある証券会社を全て特定する

株の相続を行う際は、まず、取引のあった証券会社を全て特定する必要があります。

これが漏れてしまうと、相続できる財産に漏れが出てしまうことはもちろん、相続税の罰金や、兄弟げんかに発展することもあります。

証券会社を特定する方法は、故人宛てに届く郵送物をよく確認することです。

取引のある証券会社からは定期的に郵送物が送られてくることが多いため、こまめに確認しましょう。

なお、ネット証券については特に注意が必要です。ネット証券は郵送物が送られてこないこともあり、店舗型の証券会社より特定が困難です。

ネット証券はIDのメモや、過去の確定申告の書類などがあれば確認してみるとよいでしょう。

また、メールを確認してみるのも一つの方法です。取引情報がメールで来ていなかったとしても、キャンペーンの情報等が届いている場合、口座があるかもしれません。

証券会社を特定することができたら、取引のある証券会社の店舗に被相続人が亡くなったことを連絡し、残高証明書の発行を依頼しましょう。

ポイント:

家族が遺言書を作成せず、どの証券会社と取引しているかわからないまま亡くなってしまった場合は、相続人が取引をしていた証券会社を特定しなければなりません。

この特定は手間がかかるため、「生前に」遺言書を作成しておき、取引のある金融機関と支店名、連絡先を一覧表にしておきましょう。

>>遺言書作成については、相続に強い税理士や司法書士に依頼しましょう。

 

遺産分割協議書を作成する

証券会社を特定することができたら、次に遺産分割協議書を作成します。

遺産分割協議書とは、相続人全員で相続財産の分割方法に関して合意したことを記す書類です。

遺産分割協議書には株だけでなく、預貯金や不動産、貴金属などすべての財産を記載し、誰が、どの財産を、いくらもらうのかを話し合い、書類に落とし込みます。

相続人間での話し合いは時に感情的になって争いに発展することもあります。時間がかかることも多くありますので、相続が発生したら早めに遺産分割協議を始めた方が良いでしょう。

なお、遺産分割協議書は、原則として全ての財産をどのように分割するかを決めて作成します。

ただし、他の財産の分割に時間が掛かる場合には一部の財産についてのみ遺産分割協議書を作成することもできます。

そのため、たとえば預貯金の分割割合が決められない場合でも、株だけは先に分割方法を決めておくケースもあり得ます。

株は日々値段が変動するため、相続財産全体の分割に時間がかかる場合は、株だけ先に遺産分割協議書を作成することを検討してもよいでしょう。

なお、誰がどの財産をいくらもらうか決め、遺産分割協議書を作成したあとに把握していなかった証券会社に口座があることが発覚すると、遺産分割の配分が崩れ、再度話し合うことになってしまいます。

そのため、先に説明した、取引のある証券会社を先に特定しておくことが非常に重要です。

また、被相続人が遺言書を作成していた場合は遺産分割協議書の代わりに遺言書に基づいて手続きをすることが可能です。

ポイント:

遺産分割協議には時間がかかる。

遺言書があれば株の相続手続きは簡単になるが、遺言書が無いと、相続税の申告期限に間に合わなくなるリスクや、遺産争いに発展するリスクが高くなる。

>>遺言書作成については、相続に強い税理士や司法書士に依頼しましょう。

 

証券会社で相続人が口座を開設し、相続する

遺産分割協議書の作成が完了したら、各証券会社で手続きを行うことで株を相続することができます。

手続の方法は証券会社により異なりますが、一般的に次の書類が必要です。

  • 遺産分割協議書(遺言書がある場合は遺言書)
  • 被相続人(故人)が産まれてから亡くなるまでの戸籍謄本
  • 相続人全員の戸籍謄本と印鑑証明書

また、相続人が株式を受け入れるために口座開設をする際は、上記に加えて次の書類が必要なことが多いです。

  • 運転免許証などの本人確認書類
  • マイナンバー確認書類

なお、証券会社によって必要書類が異なるため、手続きをする場合は事前に必要書類を確認しておきましょう。

相続人が証券会社の口座を開設し、名義書換が完了すると、相続人が株を売買することが可能となります。

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株の相続における失敗事例

株の相続では様々な失敗が起こります。

どのような失敗が起こるのか、事例を4つご紹介します。

誰がどの株を相続するか決まらず相続税申告期限を過ぎる

株は現金に比べると、相続人間で話し合いが必要となる財産です。

故人が保有していた銘柄によっては相続人間で揉めることもあるかもしれません。

しかし、いつまでも揉めてはいられません。

なぜなら、相続手続きには期限があるからです。

亡くなってから3か月以内に放棄するかしないかの選択、10か月以内に相続税申告などがあります。

※詳しくは「【相続税申告期限】いつまでに税金を支払う?相続に強い税理士が解説」をご覧ください。

相続税申告を行うためには遺産分割協議が必要ですが、誰が株を相続するか決まらないと遺産分割協議書を作成できないため、相続税の申告も進められません。

期限を過ぎれば罰金が発生します。家族同士の話し合いで遺産分割が決まらない場合は、早めに弁護士等の専門家に依頼しましょう。

 

遺産分割協議中に株価が急変

株価は日々変動します。

そして、遺産分割協議をしている途中で株価が急変する可能性もあります。

たとえば、相続人のうち長女がA株、次女がB株を相続すると話し合いの分割を決めたとします。

相続発生時の評価額はA株、B株ともに100万円であったとしても、遺産分割協議中にA株が300万円に跳ね上がった場合、次女は納得いかない場合もあるでしょう。

株は日々値段が変動するため、A株とB株が相続発生時に同じ価格であったとしても、相続手続きの完了時に平等な配分となっているとは限りません。

比較的安全度が高いと言われる銘柄でも、不祥事や天変地異、金融危機などで株価が数日で半額以下になることもあり得ますし、一方で、新商品の発表などで、株価が2倍、3倍と跳ね上がることもあります。

揉めないように、よく話し合いましょう。

 

手続完了後に把握していなかった証券会社の口座があることが発覚

遺産分割協議を行う際は、故人が保有していた財産をすべて把握する必要があります。

しかし、相続人が株を保有している場合、複数の証券会社で株を保有している場合もあります。

一つの証券会社の取引を把握できたとしても、安心せず可能性のある証券会社をすべて調べた方がよいでしょう。

万が一すべての相続手続きが完了したあとに、把握していなかった証券会社に口座があることが発覚した場合、遺産分割協議のやり直しや相続税の申告手続きを追加で行うことになる可能性もあります。

相続手続きで負担が増えないように、証券会社での取引を網羅的に把握することが重要です。

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手続きに時間がかかり相続税の申告期限に間に合わない

金融機関での相続手続きでは書類を集めることに時間がかかります。

特に収集が大変なのが、故人が生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本です。

故人が本籍を何度も変更していた場合、被相続人が生まれてから亡くなるまでの戸籍謄本を集めるために複数の役所で書類を依頼しなければいけません。

遠方の場合は郵送で取得することが可能ですが、時間がかかるため、相続が発生したら遺産分割協議を進めるとともに、戸籍等の必要書類の収集を行いましょう。

なお、お仕事などで忙しく、自分で収集することが難しい場合、そもそも何をすれば良いのかわからない場合、税理士や司法書士などの専門家に依頼して戸籍を収集してもらうと良いでしょう。

証券会社によって必要な書類が異なるため、相続が発生したらすぐに取引のある証券会社に連絡し、手続を進めましょう。

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株の相続でいくら税金がかかるの?

株の相続ではいくら相続税がかかるのでしょうか。

相続税は、財産額が3,000万円を超える場合に課税される可能性があります。

これは、現金や預金といった「お金」に限らず、不動産や株も含まれます。したがって、相続税を計算するうえで、「株の財産額」がいくらか確認しなければなりません。

※財産額を算定したうえで相続税がいくらかかるかについては、「相続税はいくらからかかる?いくらまで無税?目安を税理士が解説」の記事で解説しています。

株式には「上場株式」と「非上場株式」がありますが、証券会社で購入した株式は基本的に上場株式です。そのため、ここでは上場株式の相続税計算上の評価額に絞って解説します。

上場株式の評価は、原則として、次の4つのうち最も低い価格で評価します。

  1. 相続開始日の終値
  2. 相続開始日の属する月の終値の平均値
  3. 相続開始日の前月の一ヶ月の終値の平均値
  4. 相続開始日の月の前々月の一ヶ月の終値の平均値

終値とは、その日の取引終了時の株価のことです。

相続発生日の終値以外を選択できる理由は、株価が急変した際に、普段の株価より著しい高い金額や低い金額で相続税評価をしないためです。これにより、相続税評価を公平にしています。

なお、株の相続税評価に対して実際にいくら相続税がかかるかは被相続人が保有している財産の額によって異なります。これは、相続税は財産が多ければ多いほど税率が高くなる仕組みとなっているためです。つまり、相続財産が1億円の方が保有する評価額100万円の株と相続財産が5億円ある方が保有する評価額100万円の株では実際に支払う相続税は大きく異なります。

詳しくは「相続税はいくらからかかる?いくらまで無税?目安を税理士が解説」をご覧ください。

株の相続で失敗しないためには?

相続には各種期限があり、亡くなってから10ヶ月以内に相続税の申告まで完了しなければなりません。これは思っている以上に短い期間であり、この期間内に遺産分割協議などの手続きをすべて行わなければいけません。

大切な人を失って、悲しみに暮れる間もなく手続きを進めなければ、期限に間に合わないことも多くあります。忙しい方や手続きに慣れていない方は、早めに専門家に相談することをおすすめします。

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